■情熱的ゆえに孤独な松本の姿

 実は、これは松本にとっては初めての体験ではない。大河ドラマだけではなく、松本が所属し、現在は活動を休止している国民的アイドルループの“嵐”の現場でも、松本が周囲から孤立する姿はたびたびカメラにも捉えられていた。

「2021年に公開された、嵐のメンバー5人に密着したNetflixオリジナルのドキュメンタリーシリーズ『ARASHI‘s Diary -Voyage-』では、2020年12月31日に開催された無観客生配信ライブ「This is 嵐 LIVE 2020.12.31』のリハーサルや本番の様子が放送されていました。そこでの嵐の演出担当でもある松本さんの厳しい姿勢が話題になっていたんです」(前同)

 松本は、リハーサルでのカメラワークがしっくりと来ていない様子で「やり直しです」と、スタッフに淡々と告げていた。また、会議室でも、映像について「イメージと違う」として、「“こうなるよ”の画が1回も俺は見れてないから。これが正解なのか、1回も見れていない。想像でしかない」と指摘する姿もあった。

 そして「ふぅ……」と深くため息をつき、しばらくの沈黙ののち「みんなあれでやってもらっているんだよ!」と喝を入れたのだった。

「ラストライブということもあって、松本さんはいつも以上に気合が入っていたのでしょう。家族以上の関係とも思えるメンバーの大野智さん(42)、櫻井翔さん(40)、相葉雅紀さん(40)、二宮和也さん(39)から機嫌を伺われる様子もあったようです」(前同)

 2020年2月に配信されたドキュメンタリーの第3話と第4話では、2019年に開催されたドームツアーを控えた5人の舞台裏が撮影されていた。

 レッスンの休憩中、大野、櫻井、相葉、二宮の4人はおもむろにじゃんけんを始め、負けた大野が「俺かよ……」とつぶやいて、スタッフと厳しい表情で打ち合わせに臨む松本に歩み寄る。そして、「全体、以上かな?」と声をかけるシーンがあった。

「これが意味するのは“この日のリハーサルは終わったのか? 自分たちはもう帰っていいのか?”と、リーダーの大野さんが、松本さんにおうかがいを立てていたわけです。この4人の様子から、過去には松本さんがメンバーに対して厳しく言ったこともあっただろう、と容易に想像できますよね。

 今回放送された大河の特番でも、岡田さん演じる織田信長との相撲のシーンは、松本さんが岡田さんから指導を受けながら、キッチリ本番まで稽古を積んでいたことが明かされており、松本さんの真面目でストイックな姿勢が分かりますよね」(前同)

 松本の何事も突き詰めたり、きっちりしたい性格は、周りの人間からすると少しの煩わしさは感じられるかも知れないが、逆に言えばそれこそが松本潤。“どうする”と常に頼られて、松本が解決してきたことで、嵐という国民的グループが成り立っていた、といっても過言ではない。

 今回の大河ドラマでも、あらゆるプレッシャーを全て跳ね除けるに違いない松潤。これから始まる”松本家康”に大いに期待が寄せられるーー。