■映画&CM活躍も……

 のんは2013年前期のNHK連続テレビ小説あまちゃん』でヒロインを務めて大ブレイクしたものの、15年4月に当時所属していた芸能事務所からの独立を巡ってのトラブルに発展。翌16年6月に事務所との契約が切れ、独立することとなったが、その際に、芸能活動での名義を本名の「能年玲奈」から「のん」に変更した。

「事務所から独立したのんさんですが、その後、“事務所と揉めたタレント”という扱いにもなってしまい、テレビ局側の忖度などもあって民放地上波の番組で見ることがなくなってしまいました。

 ただ、『星屑の町』(2020年)や『さかなのこ』(2022年)などの映画、数々のCM、さらにはアーティストとして音楽フェスに出演するなど、テレビ番組以外のフィールドでは活躍を続けています。ですが、かつての事務所とは遺恨が残ったように見える形となり、出世作の『あまちゃん』の10周年スペシャルコンサートも民放の情報番組では大々的に取り上げられませんでしたよね」(芸能プロ関係者)

『あまちゃん』の放送から10年となることを記念した「あまちゃん10周年スペシャルコンサート」が23年9月に東京・新宿、作品の舞台となった岩手県久慈市で開催され、のんをはじめ、祖母役を演じた宮本信子(79)、ドラマの音楽を担当した作曲家でギター奏者の大友良英氏(65)らが出演し、ビッグバンドの演奏とともにドラマを振り返った。

「スペシャルコンサートも、民放局では大々的に特集されることはなかったですよね。それほど民放では忖度が働き、のんさんを番組に出すムードではなかったんです。ところが、ここにきて状況が大きく変わり、一気に日曜劇場への出演も実現したと。これには、昨年末の出来事も関係しているでしょうね」(前同)

 24年12月に公正取引委員会が芸能人と芸能事務所の関係について、芸能人にヒアリングを行なった際、移籍や独立を巡って妨害を受けたという回答もあり、契約内容や法律に違反する行為があった場合には厳正に対応していくと声明を発表した。

「こういった動きも、のんさんの地上波ドラマ復帰に影響したと見られています。ジャニー喜多川氏の加害問題に端を発したジャニーズ問題の際も忖度については厳しく言われましたが、今、忖度は悪しきものとして、テレビ局が特定のタレントを出演させない、オファーをためらうことのほうが、問題視されますからね」(同)