■「のん復活」の背景を芸能評論家が分析
のんの地上波ドラマ出演が実現した背景について、芸能評論家の三杉武氏はこう分析する。
「まず、ずいぶん長かったなぁという印象ですよね。“CMには出られるのになんでテレビ番組はダメなの?”と思っていた視聴者も少なくなかったはずです。たしかに、のんさんの場合は普通の独立という感じではなかったですからね。
ただ、昔みたいに“干す”というようなあからさまな圧力はかけられませんし、のんさんにおいてもそういったことはなかったはずです。それでも辞め方やさまざまな報道も含め、のんさんを使うとハレーションが起きそうだな、という空気があって、テレビ各局も起用をためらっていたのではないでしょうか。
とはいえ、ここまで長引くとは業界関係者も思っていなかったはずです。のんさんは知名度も人気も高く、演技も評価されていますからね」(三杉氏、以下すべて同)
中居正広(52)の女性トラブルに端を発し、テレビ局と芸能人及び芸能プロダクションの関係もあらためてクローズアップされるようになったと三杉氏は指摘する。
「フジテレビの問題が取り沙汰されていますが、そんな最中に、今まで民放の番組に出られていなかったのんさんの地上波ドラマ出演が内定したというのは象徴的でもありますよね。公正取引委員会の動きも関係しているでしょうし、旧ジャニーズタレントの移籍先のSTARTO ENTERTAINMENTの社長に就任した福田淳氏(59)がのんさんのエージェントを務めているというのも大きいですよね。福田氏は、日本の芸能界の常識や忖度を嫌いますからね。
そしてのんさんの場合、民放ドラマ復活一発目が日曜劇場というのもすごい。あらためて俳優として高く評価されていたんだなということがうかがえます。
1つ出ると、二番手、三番手もいきやすくなるもの。しかも、その1つ目が視聴率が高く、多くの業界関係者も見ている日曜劇場ですからね。同ドラマをきっかけにTBS以外の民放局のドラマでも、のんさんを目にする機会が増えていくのではないでしょうか」
11年も民放地上波ドラマから離れていたのんだが、日曜劇場『キャスター』出演をきっかけに、テレビの世界でも再び活躍する女優へとなっていくだろうか。