■『ワイドナショー』のコア視聴率は『サンジャポ』の2倍

 3月19日の放送回で、13~19歳男女の個人視聴率を見てみると『ワイドナショー』は1.2%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)、『サンジャポ』は0.5%だった。女性20~34歳だと前者が2.3%、後者が0.9%と、ともに『ワイドナショー』が圧倒している。

「コア層の中でも、より若い層で『ワイドナショー』が『サンジャポ』の2倍以上の数字を取っているんです。一方、世帯視聴率だと『ワイドナショー』が5.1%、『サンジャポ』が8.7%でしたから、『ワイドナショー』は完敗しています。

 ただ、テレビマンやスポンサー企業、広告代理店が見ているメインの数字は、すでに世帯ではなくコア。だから松本さんも最後に“『サンジャポ』に負けてる”と言われたくない、と熱弁したくなったのではないでしょうか」(前出の制作会社関係者)

■コア視聴率で圧倒する日テレ、苦戦するテレ朝

 そのコア視聴率では、日本テレビが他局を圧倒している。『世界の果てまでイッテQ!』は毎週のように10%近いコア視聴率を記録。1週間の全番組のうち最も高いコア視聴率を取る大人気番組として知られている。

 さらに『ザ!鉄腕!DASH!!(鉄腕ダッシュ)』、『有吉ゼミ』、『有吉の壁』、『しゃべくり007』(すべて日本テレビ系)なども、同時間帯トップのコア視聴率を記録し続けている。

 一方、コア視聴率で苦戦しているのが、テレビ朝日だ。

 2021年度の世帯視聴率では、テレビ朝日がプライム帯10.3%、全日帯(6~24)7.2%で全局横並び1位、ゴールデン帯(19~22時)は10.1%で民放横並び1位を獲得したものの、『相棒』や『科捜研の女』(ともにテレビ朝日系)をはじめ、ドラマもバラエティ番組もシニア層向けのものが多い。

「『ポツンと一軒家』も世帯視聴率は13%を超える高い数字を取ります。しかし、コア視聴率は1~2%台。裏の『イッテQ!』の5分の1ほどしか取れていないんです。テレビ局が現在、メインターゲットに据えている若年層が見ているのが日テレ、シニア層が見ているのがテレ朝ということが最もよく分かるケースですね」(前同)