ペナントレースも、いよいよ終盤戦!! だが、勝負はまだまだついていない。日本シリーズ行きの切符を手にできるチームはどこかを多角的に分析!!

 9月突入で、今季のプロ野球もついに大詰め。両リーグの優勝&CS争いが盛り上がりを見せている。

「セ・リーグは優勝こそ早々に確定しても、阪神が独走しすぎたせいで2位から5位が大混戦です。

 対するパ・リーグは、ソフトバンクと日本ハムのV争いともども、まだまだ予断を許しませんよ」(スポーツジャーナリスト)

 混迷のペナントレース最終盤はどうなるのか。日本シリーズ進出をかけたクライマックスシリーズ(CS)の行方を大胆予想してみた。

 まずはセ・リーグ。

 阪神のCS進出は確定し、焦点は阪神への挑戦権を、どのチームが手にするのかという一点に絞られている。

 長年、巨人の番記者を務めた経験のあるスポーツ紙のベテラン記者は言う。

「甲子園最終カードだった8月29日からの3連戦で、仮に巨人が阪神を3タテでもしていれば、借金完済で2位死守に向けて頭一つ抜けられたんですが……」

 ベテラン記者も嘆くように、2位の巨人は、阪神相手にまたも負け越し。かろうじて2位には踏み止まったものの、大事な9月の決戦に弾みをつけることはできず、Bクラスも十分ありえる危機的状況に直面中だ。

 巨人OBの角盈男氏が、その3連戦の敗因を、こう指摘する。

「打順や守備位置にはやっぱり意味や役割がある。2、3戦目で4番抜擢の岸田行倫(28)も“4番の打撃”を意識しすぎて空回り。右打ちのような彼本来の良さが、消えちゃっている感は否めなかったね」

 さらに3戦目では、「礼都がライト」と各方面で話題になった外野起用の中山礼都(23)が目測を誤る。結果的に、それが勝負を決めるダメ押し点ともなった。

「浜風の吹く甲子園は、本職の外野手でも打球判断が難しい。いくらデータ上は適性があっても、付け焼き刃の中山には、そもそも荷が重かったんだと思う。

 復帰の吉川尚輝(30)と8月好調の中山を両方使いたいって気持ちも、分からなくはないけどね」(前同)

 そんな崖っぷちの巨人だが、すぐ背後にいるのが、今季“お得意様”としているDeNAというのは、一つ大きなプラス要素。

 昨季の下剋上の原動力でもあった牧秀悟(27)と宮﨑敏郎(36)がケガで、CS復帰も微妙なところに加えて、絶対エースの山﨑伊織(26)が一昨年から7連勝中と、無類の“ベイキラー”なのも心強い。だが、

「筒香嘉智(33)が調子を上げているのが怖い。8月は8本塁打と大爆発中。それに、外国人の先発投手陣の調子が上がらない中で、新加入の藤浪晋太郎(31)が好投している」(前出のベテラン記者)