球史に残るシーズンとなったNPB。有終の美を飾るべく集結した6球団。球界御意見番の“戦力分析”を公開。
10月11日、日本プロ野球界では怒濤のポストシーズンの幕が開く。
「負けたら終わりの短期決戦は、一度“シリーズ男”が出現すれば、それだけで流れも大きく変わる。
巷(ちまた)で渦巻くCS不要論を“なくして、どうする”と一蹴した藤川球児監督も言うように、ペナントレースとは別物のたぎる戦いが、今年も期待されます」(スポーツ紙デスク)
そこで今回は、CS進出を果たしたセ・パ6球団の現有戦力を徹底分析。
待ち受けるセ・パCS&日本シリーズの勝ち上がりを、識者の見解も踏まえ、大胆予想してみたい。
まずは、2位のDeNAがハマスタで3位・巨人を迎え撃つ、セ・リーグのファーストステージから。
最終盤の9月だけで101得点と打ちまくり、16勝5敗1分と勢いに乗るDeNAに対し、巨人は勝率5割をキープするのが精いっぱいのありさま。
巨人の強みでもあった強力な投手陣も、9月のチーム防御率は4.35でリーグワーストと覇気がない。
巨人でヘッドコーチを務めた伊原春樹氏も「総合的にはDeNAのほうが、やや上」と、こう指摘する。
「前哨戦だった9月26日からの最終2連戦で、本番でも先発が予想されるエース山﨑伊織(26)、復帰のグリフィン(30)が、ともに早い回でKOされた。
岡本和真(29)の復帰で打線が固定できるようになったのはいいが、やはり野球は投手力。どう考えても先発の頭数が足りないよね」
対するDeNAは、その巨人戦で絶対エースの東克樹(29)にアクシデント発生も、東と三本柱を形成するケイ(30)&ジャクソン(29)は健在。
仮に東が不在でも、ステージ突破は両外国人次第で難なくできる算段だ。
横浜で現役を終えている野口寿浩氏がこう説明する。
「東は降板時に指を見ていた。詳細は非公表だが、マメを潰した程度なら、CSには十分、間に合う。そうなれば、最もいいケイをファイナルの初戦に温存できる可能まで出てきます。
心配なのは、翌27日にへたり込むような格好で緊急降板した宮城滝太(25)。この日も直後に大逆転負けを喫するなど、DeNAは中継ぎ陣の手薄さが弱点。それだけに、彼の不在が与える影響のほうが、東以上に大きいかもしれません」