燃える!フルチン素振り 超人級のウエイトトレ

■「超最強トレーニング」対決 長嶋茂雄VS大谷翔平

長嶋茂雄 大谷翔平
フルチン素振り デジタルブラジャー
闇夜の1000本ノック 約7.3キロの
メディシンボール
アファーメーション マンダラチャート

 超人的な活躍の裏には常人には成しえない、トレーニングがあった。

 その象徴が、ミスターが巨人V9時代の暗い室内で行っていた“フルチン素振り”だ。

「スイングの良し悪しを音で聞き分けた長嶋さんいわく“いいスイングはアソコが太ももにプシュッと当たる”。打撃を極めたミスターならではの表現です」(スポーツジャーナリスト)

『アスリートワイズパフォーマンス』の代表でフィジカルトレーナーの吉原剛氏は、こう分析する。

「スイングの音に集中するのは非常に科学的。理想のスイングって、空気を切るような音がするんです」

 科学的なアプローチで言えば、大谷も負けてはいない。

「心拍数を計測できる“デジタルブラジャー”を着け、疲労感を可視化。また、投球の回転数を細かく計測する“トラックマン”や“ラプソード”を使い、あらゆるデータを“見える化”しています」(前同)

 立教大学時代のミスターには、石灰を塗ったボールによる闇夜の1000本ノック伝説が残る。

「三塁手は強烈な打球が来る。ボールへの恐怖心をなくすのが、目的だったのかも」(同)

 エラーをすれば、教育係の拳が飛んでくる厳しさ。こうした猛練習により後年、ミスターは「プロでやっていく基礎ができた」と語っている。

 一方、ハードな筋トレで知られる大谷のパワーの秘密の1つが、メディシンボールだ。

「昨年の自主トレで、大谷選手が約7.3キロのメディシンボールを10メートル上空に投げたのが話題になりましたが、身体能力は室伏広治さんクラス。ハンマー投げをやっても世界一でしょう」(前出の吉原氏)

 最後はメンタル面について。「天覧試合のとき、長嶋さんはスランプに陥っていた。そこで、全スポーツ新聞を買ってきて、一面に“長嶋サヨナラ本塁打”と予告見出しを付け、自分を鼓舞したんです」(スポーツ紙ベテラン記者)

 結果は、有言実行のサヨナラホームラン。

「“アファーメーション(ポジティブな自己宣言)”という、いまだに最先端の方法です。大谷選手も高校時代に“マンダラチャート”を作っていましたし、お二人の共通点は多いんです」(吉原氏)

 天才は、こうしてできる!?