相撲界の頂点を極めた貴乃花と、人気格闘漫画『刃牙』シリーズで“最強”を描き続ける漫画家・板垣恵介氏。大の相撲ファンでもある板垣氏と、歴代最強の力士から、今だから語れる壮絶な角界裏話まで、タブーなしの真剣対談・第二弾! <#1はこちらから>
――前回、マスコミから注目される環境から逃げたくて、相撲部屋に入門したと語った貴乃花さん。
板垣恵介氏(以下、板垣):入門したら、しごかれ放題じゃないですか。
貴乃花:それよりも、マスコミから逃げたかったんです。当時15歳のガキだった私をさんざん追いかけ回して、本当に異常だなと感じていたんですよ。
板垣:とはいえ、入門したら何が起こるかも分かっていたハズですよね?
貴乃花:それが、子供だから全然、分からなかったんです。相撲部屋の稽古といっても、1年に何回か見学する程度だったので。お兄ちゃんたちが泥だらけになって頑張っているなと、後ろで正座して見ていましたね。
板垣:いざ、相撲の世界に入ってみて、どうでした? 男のほうがって言うくらい、皆、ジェラシー強いじゃないですか。意地悪するじゃないですか。
貴乃花:それは半端じゃないですよ。殺しにかかってきますから。しかも、1対1でかなわないと思うと、人数で固めてくる。
悲しかったのが、部屋頭のお兄ちゃんが、そういうことをしてきたんですよ。15歳の私にはカルチャーショックでしたし、それよりも一番、悲しんだのは親父でしたね。手塩にかけた部屋頭が、俺の息子に、こんなことをするのかと。
板垣:苦しんだんだ……。
貴乃花:親父も、「あいつだけは親方で残さない」と、ポロッとこぼしたそうです。でも後年、その部屋頭を私は親方として残したんですよ。最終的には、その人にも裏切られましたけどね。