■千代の富士、白鵬は…

板垣:千代の富士(第58代横綱)は、どう思います?

貴乃花:本当のことは言いづらいですね。真剣かどうかは、相撲をやっていた人間が見ると、すぐに分かっちゃう。ただね、相撲は他の競技とは比べ物にならないぐらいきついから、本気でやると寿命を縮めるんですよ。

板垣:そういえば以前、白鵬(第69代横綱)が立ち合いで、さっと持っていかれて土俵を割っちゃって、軍配が返っているのに抗議したことがありましたよね。

 

――2017年の九州場所。全勝の白鵬は11日目、結びの一番で関脇・嘉風に敗北。立ち合い不成立を訴える白鵬は、土俵下で61秒間、右手を挙げ続け、物議を醸しました。

貴乃花:嘉風はガチンコ相撲ですから。白鵬は表向きは横綱ですけど、根が弱い。

板垣:そのときの解説が貴乃花さんで、どう思いますかと話を振られたら、「軍配が返っていますから」と、ひと言。気持ち良かったな。

貴乃花:そうでしたか。

板垣:あのときだけは(白鵬は)外国出身力士だなと感じました。

 

――まだまだ話が尽きない真剣対談。次回は現在の角界を斬る!

貴乃花光司(たかのはな・こうじ)
1972年8月12日、東京都生まれ。88年、藤島部屋に入門。92年の初場所で、史上最年少の19歳5か月で幕内初優勝。兄・若乃花と「若貴フィーバー」を巻き起こす。94年11月に第65代横綱に昇進。幕内優勝22回。生涯戦歴は794勝で、「平成の大横綱」と呼ばれた。2018年に日本相撲協会を退職し、現在はテレビ、講演会等、幅広く活躍中。

板垣恵介(いたがき・けいすけ)
1957年4月4日、北海道生まれ。20歳で陸上自衛隊に入隊。習志野第1空挺団に約5年間所属し、アマチュアボクシングで国体にも出場した。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で91年より連載中の人気格闘漫画『刃牙』シリーズは累計発行部数1億部を突破。現在、シリーズ第6部となる『刃牙らへん』を連載中。