■『ばけばけ』の視聴率が急落のなか……

『ばけばけ』は物語に大きな起伏が少なく、脚本を担当するふじきみつ彦氏が「何も起きない朝ドラ」と明言するドラマながら、シナリオの面白さや俳優陣の素晴らしい演技もあり、安定した数字が取れていた。週平均視聴率は第1週(9月29日~10月3日)から第17週(1月26日~30日)まで14%台後半~15%台後半の間を維持。16%台の放送回も多かった。

 ところが――第18週(1月31日~2月6日)では数字が急落。2月5日放送回が作品ワーストの13.6%(関東地区/ビデオリサーチ)を出すなど、一気に数字を落としてしまった。

 ちなみに、直前の朝ドラで人気作だった今田美桜(28)主演の『あんぱん』(25年前期)の場合は、最初は週平均15%台から始まり、中盤から右肩上がりで数字が上昇するように。後半では17%台の回が増え、最終回18.1%、最終週17.1%でどちらも作品最高記録を更新。右肩上がりでのフィナーレを飾った。

「総選挙前で各局の番組編成が変わっていたため、そうしたことも影響しているのかもしれませんが……第18週は、トキ(高石)がラシャメン(洋妾)と勘違いされて家族ごと近隣住民に嫌がらせを受けるなど、全体的に話が暗い週だった。“朝からつらい”という声も多かったため、それもあったのかもしれません」(前出のテレビ誌編集者)

 そして、これまでの『ばけばけ』の視聴率に関して言えば、第19週から“セミリタイア”すると見られる吉沢の影響は大きかったと言われている。吉沢は以前から人気の俳優だったが、『ばけばけ』に初登場した第4週(10月20日~24日)の時期には、吉沢が主演を務め、後に邦画実写作品の興行収入記録1位を更新する映画『国宝』(25年6月公開)が大ヒット中だった。吉沢が文字通り国宝級俳優として注目されたことから、その流れで彼が出演する『ばけばけ』を見始めたという声も当時多かった。

「吉沢さん演じる錦織は準主人公・ヘブンのフォローを常にし、毎朝送迎するという立ち位置もあり、毎週出番が多いキャラでもありましたよね。存在を忘れられたり、若干ポンコツなところがバレて不貞腐れたり、カッコいい吉沢さんのコミカルで面白い演技が見られるシーンが盛りだくさんで、それを楽しみにしていた視聴者もいたでしょう。

 しかし、2月16日からは舞台が熊本に変わることで、吉沢さん演じる錦織の出番も激減すると。そしてその前に、錦織には大きな問題が降りかかりそうだと。それにより、錦織が半ば退場するような形になるのかもしれませんね。

 外的の要因もありえますが、2月1日からの週で『ばけばけ』の視聴率が急落したのは間違いない。そんななか“視聴率”俳優の退場気配……同朝ドラはまさに、ここが正念場ですね」(前同)

『ばけばけ』の舞台は第18週(2月1日~)の時点で1891年(明治24年)。錦織のモデル・西田さんは1897年(明治30年)で結核を患い、34歳で短い生涯を終えた。それは、まだ先の話だろうが――。