元ジャニーズJr.岡本カウアン氏(26)が4月12日、東京・丸の内の「日本外国特派員協会」で記者会見を行ない、ジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川氏(享年87)から性被害を受けたと告白。波紋が広がっている――。

 岡本氏が会見の場として「日本外国特派員協会」を選んだのは「日本のメディアは残念ながら極めて報じにくい状況にある。BBCのように、報じてくれるかもと思い、ここで会見をすることにしました」と語っている。

 岡本氏は中学3年生だった2012年から2016年までJr.として活動したと説明し、入所翌月にジャニー氏から初めて“行為”をされ、退所まで計15~20回あったと告白した。

 ジャニー氏の性加害問題については、1999年10月に『週刊文春』(文藝春秋)が14週にわたって大々的に報じ、ジャニー氏本人やジャニーズ事務所との裁判にまで発展したことがあったが、大手メディアは取り上げることがなかった。

 3月7日、イギリス公共放送のBBCがジャニー氏の“性加害問題”に焦点を当てたドキュメンタリー『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル(原題:Predator:The Secret Scandal of J-Pop)』を放送。

 これに合わせて『週刊文春』は4月13日発売号まで6週にわたって、再びジャニー氏の性加害問題に大きく誌面を割いている。

■会見であらためて浮き彫りになった“ジャニー氏の闇”の根深さ

 しかし、NHKが会見の1日後の4月13日の夕方のニュースで約2分間だけ報じただけで、他のテレビ局は今のところ取り扱ってはいない。岡本氏の会見の様子に関しては、共同通信が報じ、加盟する新聞各紙がWEBサイトで伝えたほか、TBSラジオの『荻上チキ・Session』で「共同通信によりますと」と断ったうえで、共同通信の記事内容を紹介。続けてパーソナリティの荻上チキ氏(41)が4分弱にわたって問題を解説した。

 そんな中、会見に取材に訪れていたNHK報道局のディレクターが「私もテレビメディア、とりわけ公共放送に勤める者の1人として大変重く受け止めています」とし、「もし大手(メディア)が報じていたら、ジャニーズ事務所に入所していなかったか?」と問いかける場面があった。

「これに岡本さんは“たぶんなかったんじゃなかったかな”と話したんです。あらためて大手メディアが報じてこなかった問題の根深さが浮き彫りになったとも言えるでしょうね……」(夕刊紙デスク)

※画像は岡本カウアン氏の公式ツイッター『@kauan_okamoto_』より