■“演技派俳優”との共演に恵まれた

 さらに日向にとって幸運だったのが、『リバイス』の中盤からは、“赤石長官”という悪役キャラクターとの2人芝居が多かったこと。

 赤石を演じていたのはベテラン演技派俳優の橋本じゅん(59)だったのだが、橋本の強烈でクセの強い怪演は“赤石劇場”などと評され、大いにファンの注目を集めていた。

 対する大二(日向)は、物語中盤に仲間や兄弟たちから孤立してしまい、結果的に橋本との2人芝居のシーンが急増。

 言うまでもなく演技力抜群の橋本と毎回のように演技を重ねていたため、みるみるうちに演技力が上昇。激怒してパソコンのモニターを壊すシーンなど、数多くの名シーンを生み出した。

 この時期について日向は、

《橋本さんとは、濃すぎるほどたくさんの時間を過ごさせていただきました。すごく熱血な方なので、たくさん愛のあるご指導をいただき、厳しい言葉を投げかけられる時もあったり、よくできた時は『今のよかったぞ!』と声をかけてもらえて自信が持てました》

《キャリアを積んでいる方がここまで悩んで考えて演じているのに、橋本さんの何十倍も考えてやらなきゃいけないはずの自分が、全く考えていないことがヤバいと感じていました。そこから、自分の中でお芝居に対する向き合い方が、大きく変わった気がします》

 と、大いに刺激を受けたことを2月4日に『シネマトゥデイ』で語っている。

 対する橋本も、2022年7月10日に自身の公式ブログにて『リバイス』の撮影が終わった報告をした際、《日向亘にご期待ください》と、激励の言葉を送っていた。

 それだけに日向も、赤楚や山田のようになれるポテンシャルを秘めているに違いない。注目の春ドラマである『ペンディングトレイン』。自身の役者キャリアのためにも、大事に決めようか!