■年を取ったからといって、自分の才能を諦めてはいけない

──才能というのは若いうちに見つけないとダメなものですか?

「年齢は関係ないと思います。いつ自分の才能に気づくかなんて分からない。じじいになってから突然、自分の才能が見つかる瞬間もあるから。それが人生の困ったところなんだよね。でもそこが面白さであって。だからいくら年を取ったからといって諦める必要なんかない。花咲かじいさんみたいに年を取ってから枯れ木に花を咲かせることだってあるんだから」

──“老い”との向き合いかたに関しては、発売中の武田さんの最新刊『花咲けじいさん~人生後半の教科書~』にも書かれていますね

「“花咲けじいさん”っていうのは、“諦めずに生きていれば花咲かじいさんのように人生の後半に美しい花を咲かすことができるようになる”という意味合いを込めたタイトルで、そのためには“老い”とどう向き合えばいいのか。『花咲かじいさん』のように枯れ木に花を咲かせるにはどうしたらいいのか。人生の後半を素敵に生きるための武田流の生き方のヒントを書かせていただきました」

──年をとったからといって自分の可能性を諦めてはいけないのですね。

「これは私自身への言葉でもあるんですけどね。もうね、最近ゴルフのスイングがひどくてひどくて。いいショットがさっぱり打てないのよ。でも諦めちゃいけない。いいショットを打ちたければ打席に立ち続けるしかないんですよ。老年になったからこそ、挑戦し続けるというガッツを持つことが大事なんだ。その意欲が老いと向き合う原動力になる。

 何にせよ、人は誰も“私”という物語を生きている。だからいくつになろうと自分の人生を最後の最後まで訪ね歩かなければならない。私も含めて、皆さんまだまだ現役なんだ。“もう年だから”なんて悲観せずに、自分を諦めずに生きていくこと。それが一番大事なんじゃないのかな」

花咲けじいさん 人生後半の教科書
花咲けじいさん 人生後半の教科書

77歳・喜寿を迎えた武田鉄矢が贈る「人生後半の教科書」。
夫婦のもつれ、孤独の気配、物忘れや将来への心配――
そんな現実に直面しているあなたへ。この時代を楽しく・軽やかに生きるヒントを独自の切り口で綴る。
長年の読書で得た知見や自身の経験をもとに繰り出される持論は説得力満点。
まだまだ人生これから! 読むだけで前向きになれる一冊。

武田鉄矢(たけだ・てつや)
1949年福岡県生まれ。歌手、俳優。1972年に「海援隊」のボーカルとしてデビュー。『母に捧げるバラード』、『贈る言葉』などヒット曲多数。1977年に映画『幸福の黄色いハンカチ』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。1979年に放送開始のドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)は30年以上も続く人気シリーズとなる。1994年よりパーソナリティーを務める『武田鉄矢・今朝の三枚おろし』は自ら選んだ本をテーマに語る長寿番組。