2025年にミスタードーナツ55周年を記念して販売された『もっちゅりん』。独特な“もっちゅり食感”のドーナツが人気を博し、昨年は入手困難と話題に。今年の6月からも再販売が行われたのだが、各店舗の前には長蛇の列が……。

「この予想を上回る人気に対してミスタードーナツは、混乱を避けるため“第二弾商品”の販売を中止。現在のラインナップも7月中旬以降、順次終了していく予定だそうです」(食品専門誌記者)

 このような“行列”への執着は、オンライン上でも起きている。

 8月下旬から大阪中之島美術館で開催される『フェルメール展』で、チケットの争奪戦にネット上ながら12時間の待機時間、10万人越えの待機列に並ぶという騒動があった。人気の理由は、17世紀の画家・フェルメールの名画『真珠の耳飾りの少女』を日本で鑑賞できるのが最後のチャンスになるかもしれないというものだ。

 だが、ちょっと冷静に考えてみよう。純粋に、どうしてもモチモチ食感のドーナツが食べたかったり、どうしても『真珠の耳飾りの少女』が見たかったりという人は、行列を作った人の中でいったい何割ほどいるのだろうか……。

 もしかしたら日本人は、その対象物ではなく、行列を作ること自体に価値を見いだしているのかもしれない。

 ではなぜ、ここまで日本人は列に並んでしまうのか。そう思った本サイト記者は、神奈川大学人間科学部教授で、心理学者、臨床心理士の杉山崇氏に話を聞いてみた。

 すると杉山氏は、日本人が行列を作る心理に「“米作り”の文化が関係している」と言い、こう続ける。

「行列に並んでしまうのは、日本人の遺伝子に“不安傾向”が組み込まれているのも一因です。この不安になりやすい性格傾向に導く遺伝子はセロトニン神経伝達の調節に寄与する『5-httplr』の“SS型”と呼ばれているもので、日本人の70%近くの『5-httplr』が、このタイプの遺伝子なんです」(以下、カギカッコ内のコメントは杉山氏)