■危険や心配から始まるニュース番組の放送順
こうした悩みや不安ですが、面白いことに人間には“心配をすることで最悪のケースから逃れる手段にする”という心理的な傾向があります。
失敗したくないから、最悪を考えて不安がる。「不安がっていれば、最悪の事態をうまく避けられるんじゃないか」と、心のどこかで予防線を張っている。
そんなものはウソ。この世の中で間違いないのは、心配は予防にならないこと。心配したところで、実際に起きるかどうかなんて誰にも分からない。
恋なんてものは、その典型ですよね。
とにかく告白してみなきゃ分かんねーよ、相手の気持ちなんてものは。「フラれたらどうしよう……」なんて心配したって、なんの予防にもなりゃしない。告白して笑われたら笑われたでしょうがないじゃないの。それこそ「次の恋に行こう」と気持ちを切り替えることで、失恋のつらさからゆっくり離れればいい。
恋愛だけじゃありません。社会全体を見ても、私たちの周りには日々、不安や心配事がたくさんあります。ニュースを見れば分かりますよね。
そもそも、テレビのニュース番組のラインナップはどういう順番で並んでいるか。
危険なニュース、心配なニュースから並んでるわけですから。
終わりがけになって町中華の紹介とか始まるところから、やっとホッとする話題になるけど、それまでは嫌なニュースばっかりだもの。
『考えてはいけないリスト』には、こうあります。
心配事の97%は現実化しない(同)
ある研究によると、なんと驚くべきことに、私たちの日々抱えている心配事の97%は起きないそうです。
「火山が爆発するぞ」「地震が来るぞ」。そんなニュースが飛び交ったとしても、心配しても、なんにもならないんですよ。
ある程度の心構えや備えは必要ですが、心配の97%は実際に起きない、と構えるほうがいい。
一番大事なこと。著者はいいことを書かれていますね。
心配を「放っておく」ほうが、現実への対処力が高い(同)
つまり、心配は放っておいたほうが解決策が見つけやすい。
例えば人間関係においても、「あの人とケンカになったらどうしよう?」なんて不安になったりすることがあるけど、ところが、いざ本当にぶつかり合ってみると、その人の別の側面が見えてきたりして、意外とうまくいったりするなんてことがある。心配や不安なんてそんなもの。
心配を「考えない」ことは、けっして無責任なことじゃない。むしろ、“今、ここにある現実”に意識を戻す力になる。まずは未来への不安よりも現実の安心を探すこと。
その安心をどう手に入れるか。それは“考えない”こと。それが未来の不安を生み出す代わりに、現在の安心を取り戻す第一歩になる。
心配や不安はなんの解決策にもならない、と考えること。それが心配や不安をなくす一つの技なんですね。
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武田鉄矢(たけだ・てつや)
1949年生まれ、福岡県出身。72年、フォークグループ『海援隊』でデビュー。翌年『母に捧げるバラード』が大ヒット。日本レコード大賞企画賞受賞。ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)など出演作多数。