最終盤まで来て、この展開は、さすがに誰も予想できなかったのではないか。虎が逃げ切るか、巨人が逆転するか、虎視眈々と「下剋上」狙うのは横浜! 混沌とするセリーグCS勝者を占う。

 ガチガチの大本命と目された阪神が、2リーグ制後、初の連覇を前に、まさかのもたつきを見せた。

「阪神は、9月5日のDeNA戦から、悪夢の7連敗を喫した。一方のDeNAは、ほぼ時を同じくして、巨人をも3タテするなど8連勝と猛チャージ。CSを見据えた上位争いが一気に混沌としてきた格好です」(在京スポーツ紙デスク)

 9月28日時点の残り試合はそれぞれ、阪神が7、巨人が4、DeNAが3。

 G党目線からすれば、奇跡の逆転Vにも望みを懸けたいところだが、実際の情勢は果たしてどうか。

 阪神OBでもある藪恵壹氏は、「優勝ラインは80勝前後」として、こう話す。

「首位陥落もありえた20日のDeNA戦から阪神は4連勝と持ち直した。9試合を残す23日の時点で、あと4つ負けられるわけですから、阪神有利は揺るがない。

 これでV逸なんてことになれば、関西は、それこそ大騒ぎですよ(笑)」

 きたる10月1日には、本拠地・甲子園での対巨人最終戦という、おあつらえ向きのカードも控える。

 ここまでくれば、宿敵巨人を倒してのV決定こそが、地元の熱狂的な虎党たちにとっては、最も理想的な展開とも言えそうだが……。

 藪氏が、さらに言う。

「ただまぁ、投打の1、2位を自軍の選手が占める状況なら、もっと独走はできたはず。連敗中に取り沙汰された“制限をかけながらする野球”なんて敗戦の弁も、他に言い方はなかったのかと、もどかしさも感じました。結果責任はあくまで監督。とすれば、なおさら言葉は、もっと尽くすべきだと思いますけどね」

 確かに、藤川球児監督を巡っては、ベンチの内外からも不満の声がチラホラ。

 とある在阪スポーツ紙のベテラン記者からは、声を潜めて、こんな証言も……。

「負け試合の後などは、コーチ陣を集めて、長時間に及ぶ“説教タイム”もザラ。しかも、その間は自分だけ椅子に座り、年長の和田豊ヘッドなども立たせたままだ、とも聞きました。

 球団内部では“これ以上の増長を防ぐ意味でも、ここらで痛い目を見たほうが助かる”なんてV逸を望む声まであるようです」

 ともあれ、そんな状況下でも首位をキープできてしまうのが、裏を返せば、今の阪神の強さの証明。

 このまま、巨人の逆転Vが起こりえないと仮定すれば、地の利を生かせる甲子園でのCSファイナルでも、やはり有利は動くまい。