■巨人の強みはベテランの継投
一方の巨人。橋上秀樹監督代行のヤクルト時代の先輩で、自身も巨人で長くコーチを務めた秦真司氏の見方は、こうだ。
「このタイミングで浦田俊輔(24)が離脱したのは相当痛いが、代わって機会を得たのが吉川尚輝(31)なわけですから、巨人もなんだかんだ言って層が厚い。佐々木俊輔(26)らの若手が、外国人以上に伸びてきているのも追い風ですよね」
巨人の外国人の筆頭と言えば、ダルベック(31)だろう。24本塁打、80打点と、数字だけ見れば主砲級。だが、173三振と、もろさも同居する。
「追い込めば、ほぼ確実に崩せる打者。阪神バッテリーからすれば、攻めどころがはっきりしている分、怖さは半減でしょう」(スポーツ紙巨人担当記者)
とはいえ、経験値の違いは、CSのような短期決戦でこそ如実に出る。
ここ一番で魅せる坂本勇人(37)のような存在がいても、昨季もほぼ同じメンバーで優勝をしている阪神打線とは、安定感からして比ぶべくもないだろう。
「阪神とすれば、今の巨人に怖さはない。四つ相撲では、おそらく勝ち目も薄いでしょう。それを打開するためにも、バスターエンドランや一、三塁からの重盗のような奇策は積極的に用いるべき。“ID”を熟知する橋上代行も、そこは考えているはずです」(前同)
ただ、その阪神が待つファイナルへとコマを進めるには、波に乗るDeNAを退けることが必須条件だ。
対阪神戦を見据えて出し惜しみができるほど、今の巨人には余力もない。
前出の秦氏が言う。
「10月1日の阪神戦先発はおそらく竹丸和幸(24)。CSファーストステージ初戦は、そこから中8日で10月10日ですから、先発は竹丸に託すような気がします。
ここで先手が取れたら、続く2戦目には、今季5勝とDeNA戦にめっぽう強い井上温大(25)を当てられる。巨人とすれば、この2人の連勝で“勝ち抜け”というのが理想でしょう」
実際、先発として計算の立つ小笠原慎之介(28)を温存できるか否かで、その後の戦い方も大きく変わる。
逆に3戦目までもつれるようなら、どちらが勝ち抜けるにせよ、阪神を大きく利することになるはずだ。
「投手の頭数だけは巨人も豊富にいますから、展開次第で早めにバンバン注ぎ込んでいけばいいと思います。
最初から全力で行けるとなれば、力の入れどころを熟知する田中将大(37)や則本昂大(35)らは、他の誰より頼りになる。そこはDeNAにはない大きな強みだと思います」(前同)