■『ジオウ』主演俳優も「衝撃でした」と評したビジュアルの高さ

 ちなみにタイムジャッカーはオーラ(演:紺野彩夏/23)、スウォルツ(演:兼崎健太郎/38)、そして板垣演じるウールの3人組のドライな組織だったが、現実のインタビューでさえも、

《板垣「3人が力を合わせるエピソードをいつかやってみたいですね」

 兼崎「目的が同じでありながらも、お互いを裏切ることもあるのかなと思います」

 紺野「タイムジャッカーだからといって仲間とは限らないですね」》(2018年12月発売の『平成仮面ライダーぴあ』より)

 と、純粋に仲間意識があるのがウール(板垣)しかいない気の毒すぎる内容で、同誌の発売から間もない時期に、ウールが本格的に冷遇され始めたことは、いまだに特撮ファンの間では有名な話だ。

 当時から板垣の存在感はキャスト陣の間でもずば抜けていたようで、『ジオウ』の主演である奥野は強烈な印象に残ったキャストに板垣の名を挙げて、

「衝撃でした。どっちだ、みたいな。失礼ながら聞きました。“男です”って言われて“かわいいな、お前”と」

 と、2019年に劇場版『仮面ライダージオウOver Quartzer』の大ヒット御礼舞台あいさつでコメントしていた。

 そして、『ジオウ』の終了後、板垣の美貌は不変どころか日を追うごとにさらに洗練されていき、今回の『どうする家康』に至っているのである。

 板垣は自身が「ジェンダーレス」や「美しすぎる少年」と評価されることについて、2021年7月4日公開の『GQ』WEBサイトにてこう話している。

「"美しさ"ってとても曖昧。ひとりひとりそれぞれの美しさがあると思うので基準は各々違って当然なのに、メディアの方が大々的に『これが美しさ』であると定義してしまうことには少し疑問も感じます。自分がもつ美しさや美しさの基準は大切にしたい。あと、あまりハードルを上げないでほしいというのも、あります(笑)」

「老後は東京23区外の一軒家に住んで、近所の小学生に『あの家、ヤバいジジイが住んでる!』って言われるのが夢(笑)。一生メイクとファッションと共に歩み続けると思います」

 ジェンダーレスの美しさを追い求め、役者としても松本や目黒に負けない圧倒的な存在感を発揮している板垣。『どうする家康』を通して、また役者として成長していくようだ――。