■「そもそも公共放送が1事務所のタレントのみの番組を作るのはおかしい」

 ツイッターには、

《1つの会社(事務所)の育成番組を公共放送の電波にのっていることにもかねてから疑問を持っていました》
《そもそも公共放送が1事務所のタレントのみの番組を作るのはおかしい》
《少年倶楽部一社独占問題も考えてね。公共放送なんだから》

 などのコメントが寄せられている。

「NHKは公共放送ですから、商品名やブランド名はなるべく出さないなど、そのあたりには非常に敏感です。ところが“ジャニーズ事務所”という企業とはベッタリで、同社のタレントのみが出演する番組まで放送しているなど、ズブズブとも言える。それではよくないということですよね」(前出の制作会社関係者)

 甲南大学名誉教授で弁護士、刑法学者の園田寿氏は、この問題が清算されないうちは、メディアはジャニーズという企業と一定の距離を置くべきだとし、従来のような関係を続けていくことは、ある意味でメディアの“利益相反”となるのではないか、と指摘している。

「こういった事情もあり、NHKも含めてこれまで忖度してきたテレビ各局も、ある程度、ジャニーズ事務所と距離を置く可能性が出てきましたし、忖度の必要がなくなり、視聴率が取れないジャニーズの番組を軒並み打ち切るのではないか、とささやかれているんです。

 そういった意味で危ない番組の筆頭は、ますは『VS魂』(フジテレビ系)ではないでしょうか。番組はスタート以来、視聴率が低迷しています」(前同)

■『VS魂』のコア視聴率は裏番組の半分以下……

VS嵐』に代わって2021年1月にスタートした『VS魂』には、相葉雅紀(40)、風間俊介(39)、Sexy Zone佐藤勝利(26)、ジャニーズWEST藤井流星(29)、King&Prince岸優太(27)、美 少年浮所飛貴(21)といった人気ジャニーズタレントが出演している。

※画像は『VS魂』の公式ツイッター『@VS_DAMASHII』より

 しかし、5月10日放送回を見てみても、テレビ各局が重視する13~49歳のコア視聴率は2.0%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。

「裏の『THE突破ファイル』はコア4.4%でしたから、その差は倍以上なんです。『VS魂』は改編期のたびに打ち切りの話が出ていましたが、いよいよなのかもしれません。また、関ジャニ∞の『ありえへん∞世界』(テレビ東京系)も5月9日のゴールデン2時間SPがコア1.6%とまったく結果を出せていません」(同)