■実はCMの違約金発生はあまりない!?

 今回に限らず、不祥事が起きるたびに「違約金○○億円!」という報道が出るが、実態はどうなのだろうか――。

「確かに、億単位の請求が出ることはあるでしょう。でも、リアルな話をするとCMやテレビ業界に関しては、違約金、賠償金が1円も発生しないこともあるんです。特に広告でですが、1円も払わずに“別のこと”で事務所が“リターン”を返していくことが多いですね」

 そう明かすのは、芸能プロ関係者だ。

「そもそも、いかに売れっ子のタレントでも、億単位の違約金をポンと払えるわけがない。所属事務所が肩代わりするにしても、よほど大手でもないと、数億円という莫大な違約金を肩代わりした瞬間にそのプロダクションは潰れてしまいますよ。

 また、強硬に違約金を請求するような形では、スポンサーサイドもお金が回収できない可能性があることに加えて、そのプロダクションとの関係性が永久的に終わってしまう。単に違約金を請求するだけでは、双方にまったく得がないんです」(前出の芸能プロ関係者=以下同)

 では、お金の代わりにスポンサーは何を求め、プロダクションは何を差し出すのか。

「ずばり“タレント”です。同事務所に所属している人気タレントを相場の半額、場合によってはタダ同然の格安のギャラで、迷惑をかけた広告主の新商品のCMやイメージキャラクターなどに出演させて“穴埋め”するんです。人気タレントを多数抱えているような大手事務所ならそれができる。

 たとえば、今回の広末さんなら、所属する事務所には多数の看板女優がいます。その中でも今、引っ張りだこで大人気なのは有村架純さん(30)や、美容の分野でも支持が高い田中みな実さん(36)ですよね。

 今後、彼女たちのCMが“妙に増えたな?”と感じたり、モロに広末さんがCMキャラクターを務めていた企業の広告に出だしたら、それは事務所が広末さんの穴埋めとして稼働させている、という可能性があるんですよ」