■“唯一の良心”を身勝手にフッた際のサイテー発言

 第70話で和彦は、式場の下見のことを話そうとする愛の言葉を遮り、

「ごめん。どうしても、話したいことがあって。昨日言いかけたことなんだけど。全部、なかったことにしてくれ。ごめん。愛と結婚する資格はない」

 と言い放った。それを受けて、和彦が暢子に心変わりしていることに気づいていた愛は、手紙で和彦に別れを告げ、ファッションジャーナリストの夢を実現するためにパリへ旅立った。その後、和彦は愛と破局した当日に暢子に告白するという素早い行動に出たのだった。

 6年間交際中で、和彦のためにいろいろと考えて行動し、しかも婚約中だった愛に対する和彦のこのサイテー発言には、

《無駄に愛ちゃんが傷ついただけだし、無駄に和彦がクズ彦になっただけだった》
《愛ちゃんのせいにする和彦ほんとクズ。だいたい『なかったこと』になんかならねえよ》

 と、視聴者はドン引きを通り越して完全激怒していた。

 ちなみに、この破局を境にフェードアウトした愛はファンから「『ちむどんどん』唯一の良心」と呼ばれている――。

「2018年放送の永野芽郁(23)の主演作『半分、青い。』では、オブラートに一切包むことなく、あまりにどストレートに“死んでくれ”という暴言が飛び出したこともありました。こちらは状況が状況だけに、“どちらの気持ちもわかるけど…”という空気感はありましたね」(前出のテレビ誌ライター)