■“沼落ち”不可避な名相棒キャラの好演が続く
1971年に藤岡弘、(77)主演で放送していた初代『仮面ライダー』(毎日放送)も“初期は怪奇路線だったのが、佐々木剛(76)演じる一文字隼人が登場してから作品の雰囲気が明るくなった”という出来事があったので、そのオマージュかもしれない。
「これで心スッキリだ!」「謝罪じゃない。そこは感謝だ!」「"くん"じゃない! ここは呼び捨てだ」
などなど、一文字(柄本)は短い出番ながら印象深いフレーズを数多く披露。主人公の本郷をサポートする相棒として戦い抜いた。
そんな一文字を演じた柄本は、『シン・仮面ライダー』の活躍に加えて、2022年公開の吉岡里帆(30)の主演映画『ハケンアニメ!』でも主人公をサポートする役を演じていたことから、《ハケンアニメ!とシン・仮面ライダーで、俺の中で柄本佑は「最強の助演男優」の地位にある》と評する声も上がっている。
『ハケンアニメ!』で柄本が演じていたのは、「トウケイ動画」で働く敏腕チーフプロデューサーの行城理(ゆきしろ・おさむ)。
“自社のアニメを露骨なタイアップCMを打ち出したり微妙な実力のアイドル声優を起用したり、ビジネスライクな売り方をするが、自分が悪者になろうとも作品を世に届ける強い覚悟を持ったアニメを愛する男。当初は対立していた主人公も、同じ情熱を持つ者同士分かり合っていく”
というキャラクターである。
『シン・仮面ライダー』とは逆に一見するとドライなキャラクターだったが、落ち込む主人公に「あなたは(プロジェクトの)代打なんかじゃありません。最初から4番です」と励ましたり、やはり根は善良な人物として描かれており、こちらも一文字とは違う意味で《恋愛関係とは違う良い相棒キャラ》《沼に落ちそう!》と人気のキャラクターだった。