■“相棒力”で逮捕騒動のあった大河ドラマを救えるか

 映画『ハケンアニメ』の演技が評価されたことで、柄本は第46回日本アカデミー賞優秀助演男優賞に輝いている。

 これに限らず柄本は「助演男優賞」を受賞することが多く、『日本アカデミー賞』や『日刊スポーツ・ドラマグランプリ』、『ヨコハマ映画祭』などで、これまで6度「助演男優賞」関係の賞を勝ち取っているのだ。

 主演を引き立てる“相棒”としての力に長けており、それでいて魅力的なキャラとして抜群の存在感を発揮する――そんな柄本に期待したくなるのが、2024年放送予定の吉高由里子(34)主演NHK大河ドラマ『光る君へ』だ。

『光る君へ』は、『源氏物語』の作者である紫式部(吉高)の生涯を描く大河ドラマ。タイトルの「光る君」とは『源氏物語』の主人公である光源氏と、そのモデルのひとりと言われ本作でも重要な登場人物となる藤原道長を指す。この藤原道長を、柄本が演じるのだ。

 公式サイトでは、「二人には身分差があり、一定の距離があるかに見えるが、じつは、その心は生涯離れることのできない、ソウルメイトとしてつながっていた」と、記されている。クランクイン発表の告知記事などでは、まるでダブル主人公のような扱いを受けており、非常に目立つ役どころとなりそうだ。

 そんな『光る君へ』は、今年5月28日にクランクインしてから間もない6月17日、藤原隆家役として出演予定だった永山絢斗(34)が、大麻取締法違反の疑いで警視庁に逮捕されたことで『光る君へ』の降板が発表されるという、出鼻がくじかれてしまう出来事があった。主演の吉高もショックを受けていると思われるが、これを柄本が支えてくれるかもしれない。

 紫式部と道長について「(撮影で発しない)私たちにしか通じ合わない心の謎の声がある」と、脚本の中身をクランクイン取材会で明かしている吉高。『シン・仮面ライダー』や『ハケンアニメ』でも主演相手に見せていた “相棒力”で、心スッキリな活躍に期待したい――。