リアルな顔がプリントされたお面を、瞬時に次から次へと軽快に変え、さらに笑いも取る――。7月、とにかく明るい安村(41)が大活躍した『ブリテンズ・ゴット・タレント』のアメリカ版、人気オーディション番組『アメリカズ・ゴッド・タレント』シーズン18に出演すると、またたく間にその存在が世界中に知れ渡った、「変面パフォーマンス」を行なうEnishi(縁・えにし、37)さん。現在オファーひっきりなしな状態で、8月20日にはダウンタウンの松本人志(59)と中居正広(51)の大人気トークバラエティ『まつもtoなかい』(フジテレビ系)にも出演。
番組では×××××××××な活躍を見せてくれて、さらに話題沸騰中だ。「人生が一気に変わった」と話すEnishiさんに、メディア初のインタビューを敢行!(#1、2のうち1)
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――現地時間7月18日にアメリカの大人気オーディション番組『アメリカズ・ゴッド・タレント』シーズン18(以下、AGT)に出演し、「あの日本人変面師は何者!?」と話題になりました。YouTubeチャンネル『トップ・タレント・ジャパン』でのEnishiさん出演シーン切り抜いた動画は、現時点で再生回数259万回再生(8月20日時点)、AGT公式YouTubeショート動画が6500万回再生と、ズバ抜けていますね!
Enishi ありがとうございます!
――いや~すごいですね! さっそくですが、会場の熱気はいかがでしたか?
Enishi すごかったですね。それで、出演前にスタッフの方に「面白い、面白くないとか、すごい、すごくないとか関係ない。アメリカ人が求めるのは、あなたのパッションだ。いま持っているすべてをお客さんにぶつけてきなさい」と言われて舞台に押し出されて……だから僕もハイな状態で出ました。観客の熱気に、自分の情熱をぶつける、みたいな感覚で、ただただ楽しかったです。
――日本とは違いますね! 放送後のインスタグラムでは「8か国18番組からオファーが来た」と投稿していましたね。
Enishi ほんとうに人生が変わりましたよ。インスタは、数秒ごとに100人単位でフォロワーが増えていく感じで、びっくりしましたね。
――すごい影響力ですね! まずは、AGT出演の経緯をお聞きしたいです。
Enishi 実は5年前からエントリーはしていて、毎年のように落ちていました。その上で昨年、5年前に「落選したよ」というメールをくれた番組担当者にメールを送ったんです。「まだAGTの担当やってる?」と。そしたら、「おおEnishi! やってるよ。あなた、今年は動画送ってないの?」と言われたんです。
それで彼に、規定では2分以内に収めないといけないところ、11分の動画を彼に送ると、「長すぎるよ」と。だから「面白かった部分を教えて」と聞き、そのやりとりを何往復か約半年間続けて研磨した2分間の動画を、エントリー動画として正式に送りました。
すると今年1月、彼から「良いニュースがあるよ。あなたの動画がAGTに選ばれたから、出場できるよ!」というメールが届いたんです。
――5年前から送り続けていたんですね。当時から「変面」をやっていたんですか?
Enishi いえ、5年前は死ぬほど面白くない大道芸をやっていたんです。
――“死ぬほど面白くない大道芸”も気になりますが(笑)、変面はいつから?
Enishi 3年前に始めて、一度すぐに辞めたんですよね。変面は『京劇変面』と、アクロバティックな踊りを含む『川劇変面』の2種類あり、僕は川劇のほうを選びましたが、ダンスを1度もやったことがないし、技術的にも体力的にも僕にはできずで、辞めました。
――なるほど。なぜ変面をチョイスしたんですか?
Enishi 芸の世界に残りたかったんです。僕は元々、コンビで漫才をやるお笑い芸人で。コンビを解散してたったひとりで武器もない状態で、大道芸をやりつつできるだけ手垢がついていない芸を模索していたんです。誰もやったことがないことなら、絶対にオンリーワンとして世界に出られると思ったから。
変面は、日本では70人くらいしかやっていなくて、そこでトップになる方法をずっと考え続けています。