■「もはやジャニーズかどうかは関係ない」映画ファンも唸らせた
映画ライターは、ジャニーズと映画の関係についてこう語る。
「最近は漫画を元にした実写映画が本当に多く、目黒さんの『わたしの幸せな結婚』も高橋さんの『なのに、千輝くんが甘すぎる。』も少女漫画を元にしたラブストーリー。ジャニーズタレントと言えば若手イケメンの代表だし、女子に人気があるという理由からそういう“甘い作品”に起用しやすいのも事実です。
そうでなくても、ジャニーズタレントを据えておけば、そのファンは観るだろうという目論見で映画が作られる場合がある。しかし“ジャニーズ頼り”の映画はうまくいかないことも多い。恋愛作品ではないですが、最近だと、Hey!Say!JUMPの山田涼介さん(30)が主演を務めた『大怪獣のあとしまつ』はレビューサイトで最低評価を連発。大コケとなりました」
では、岸主演の『Gメン』についてはどうなのか。
「元がヤンキー漫画なので、原作ファンにとっても“ジャニーズ主演はどうなのかな?”と警戒する部分はあったはず。でもこの作品は、それぞれのキャラクターがその人じゃないとダメだ、という説得力があり、結果としてジャニーズかどうかは関係ない作りになった。
主人公の門松の熱いキャラクターも、岸さんにピッタリ。笑い要素もありつつ、アクションも激しく、半端なものにしなかったことで、完成度がとても高いものになっています。
少女漫画のラブストーリーを元にした作品はたしかに女性人気が高くなりますが、どうしても“賞味期限”があり、そればかりだとキャリアとしてはリスク。むしろ男性ウケするような話で主役を張れたほうが男性ファン、映画ファンもきちんと取り込める。役者としての未来は明るいと思います」
ジャニーズ事務所退所まであと1か月。すでに“ジャニーズタレント”の色とは関係なく、岸がブレイクする兆しが感じられる。