■二宮・ノコル=スネイプ先生=スパイ活動中!?
「ノコルが味方かもしれない、もしかしたら別班かも、と言われているもう1つの理由として、乃木がバルカ行きの飛行機内と着いたバルカの空港で警視庁公安部の野崎守(阿部)に話した、ことわざと会社名も注目されています。野崎は『ハリー・ポッター』シリーズの大ファンですが、その登場人物で、敵に寝返ったようで、実はそう見せて敵を騙していたスネイプ先生にちなんだかのような会社名を乃木は口にしていましたよね」
乃木はバルカの空港で、これから「スネイプ社との商談がある」と野崎に告げていた。
そして、その前、機内で乃木は過去に部下を失った話をした野崎に対して、乃木は「あなたは鶏群の一鶴、眼光紙背に徹す」と意味深なメッセージを残していたのだ。
「鶏群の一鶴」とは、凡人の中に1人だけ優れた人、目立つ存在がいること。「眼光紙背に徹す」とは、読解力に長けていることを、それぞれ意味する言葉。
つまり、“あなたは優秀で読解力に長けている。私の行動の意図を見抜いてください”という、乃木のッメッセージだったのではないか――そう考えられているのだ。
「それも踏まえると、その後の“スネイプ社との商談”は“これから二重スパイをしているような人物に会う”と野崎に伝えているとも受け取れるんです。そして、その後、乃木が会ったのはテントのノコルなわけです。
テントのナンバー2のノコルは日本を攻撃しようとしているわけですが、流暢な日本語を話す彼はやはり日本人で、実は“スパイ”。ノコルはテントの幹部のフリをしている別班なのでは――いうことです。それを“スネイプ社との商談”という言葉で、乃木は野崎にも伝えたかったのではないかと……」
もっとも、この考察は強引なところもあり、否定材料もある。
「別班だとすれば、どうやってテントに加入してベキ(役所)の信頼を勝ち取ることができたか、という点が不透明なのが、まず1つですよね。
加えて、次回予告のアオリ文に“血の繫がりか 40年の繋がりか”とありますが、“血の繋がり”が憂助とベキが実の親子であることから、“40年の繋がり”はノコルとベキだと考えられます。ノコルを演じる二宮さんは40歳でやはりそこもちょうど良い。血の繋がりがない“40年の繋がり”とは、たとえば、ノコルもテロなどの被害者で、赤ちゃんのときにベキに保護されて以来、ずっと共に過ごしてきた――そうした展開は考えられます。
そうなると、“ノコル=最後の別班説”は考えにくくなってしまうのですが……ただ、第7話でもそうでしたが、彼は白の着物に黄色の帯を巻いているんですよね。『VIVANT』で黄色は“裏切り者”の色。これまで黄色をつけた人物は裏切りを見せており、やはりノコルもなんらかの裏切りをするのではと予想されています。
それは、これからテントのトップであるベキを裏切るのか、それともやはり彼は“最後の別班”でずっとテントを裏切っていたのか――第8話でどこまで描かれるのか、非常に楽しみですね」
放送前、メインキャストでは唯一シークレット扱いだった二宮が演じるノコル。単なる敵キャラで終わるとも思えないが、果たして――。