■「ジャミーンに“聞きました”」というメッセージの違和感!

「薫については、“日本人なのに赤飯を初めて食べたようなリアクションを見せる”を筆頭に不自然な描写が目立っていることから視聴者の注目を集めていますが、第7話のジャミーンと薫には“2年前に事故で母を目の前で亡くして以来、ショックで言葉を話せない”という初登場時の説明と矛盾しているのでは、というシーンがありましたね」

 第7話で薫はLINEのようなツールで乃木に連絡をしていたが、そこでは「今日、(病院に)来てくれたんですね。ジャミーンに聞きました」という一文があった。言葉が話せないはずのジャミーンから「聞きました」――これは不自然だ。

「実は第2話で薫と一時的に別れるシーンで、ジャミーンは“パパが……”と、話しているんですよね。ジャミーンの口が聞けないのは精神的なショックなので、薫に対してだけは完全に心を開いていて、唯一ちゃんと話すことができるのかもしれません。

 その場合、考えられるのは、薫がジャミーンと同じくテントに近い人間であるか、あるいは薫もテントに救われた、孤児である説。そういえば、第8話で幼少期に乃木が人身売買組織に監禁された際に多くの孤児がいましたが、そこには“口を押えて泣いている少女”が、カメラで強調されていましたね。年齢が少々、乃木と近い感じでしたが……」

 乃木とベキが親子再会を果たした一方で、ジャミーンについては別班の櫻井里美司令(キムラ緑子/61)が「奇跡の少女」と評していることなど、多くの謎が残っている。『VIVANT』は残り2話で、どんな結末を迎えるのか――。