【以下、『VIVANT』第8話までのネタバレを含みます】

 9月10日に、堺雅人(49)主演連続ドラマ『VIVANT』(TBS系)の第9話が79分SPで放送される。

『VIVANT』は、自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)を主人公に描かれる、『半沢直樹』で演出を務めたTBSの福澤克雄氏が原作・監督を手掛けるオリジナルドラマ。第8話では乃木がテロ組織「テント」の創設者で実父であるノゴーン・ベキ(役所広司/67)と対面を果たした。

「乃木は生きて帰れないと腹を括ったのか、第8話では貯金と自宅の権利を、想い人でWHI(世界医療機構)の医師・柚木薫(二階堂ふみ/28)に託しています。薫と乃木は、前回の2人で一夜を過ごし、朝食を作る初々しいカップルのようなやり取りもあったほか、メインキャストでは第3話以降で1人だけ日本に残り続けていますが……ただ、このまま薫が単なる“ヒロイン”で終わるとも思えませんよね」(テレビ誌編集者=以下同)

“怪しい女”薫には“テントのスパイ説”なども有力視されてきたが、薫の「正体」について、第5話の乃木と別班の櫻井里美司令官(キムラ緑子/61)の会話などから、今までの前提がひっくり返る1つの説が浮上している。

「これまでの描写や劇中の発言から、我々視聴者は、医師の薫が担当しているファロー四徴症の少女・ジャミーンが“奇跡の少女”だと認識していました。実際、“人の善悪が見抜ける”という特別な特性を見せたり、ベキが“ジャミーンが退院後は我々で面倒を見る”と話していたりと、キーパーソンであることは間違いないでしょう。

 しかし、“奇跡の彼女”というのは、実はジャミーンではなく薫だったのではないか――とも考えられるんです」

 第5話、バルカ共和国から帰国し、テントのモニター・山本(迫田孝也/46)を始末した憂助は、バルカでタクシーの運転手に騙されたのは本当にミスだった、と櫻井司令に謝罪した際、

「でも、そのおかげで奇跡の少女と出会い、テントにつながるモニターを突き止めることができた」

 と、労いの言葉をかけられている。