■連ドラ版の「猛ツッコミ低評価台本」が原因か

『教場』は単発ドラマ版は評価が高い一方で、連ドラ版の『教場0』は脚本に対するツッコミの声が非常に多かった。

 特にトリックや容疑者の描写が「雑」という意見が多く上がり、

“被害者はタクシーに乗った時点でうすうす自分が殺されるんじゃないかと察していた。そこで、犯人の名前が直線だけで描ける名前だったことを利用し、GPSで地図を見ながらタクシーに指示を出し、後に移動経路をたどると名前が読めるようにした”

”現場で産気づいて、犯人がその場で出産。出産直後かつ素人なのに、体液などの証拠を完璧に隠滅し、そのうえで現場から歩いて去る”

“体力不足で訓練に追いつけなかったから警察学校を辞めた、という設定なのに、役者が肉体派俳優の市原隼人(36)”

 などなど、多くの視聴者から「無理があるだろう」と、ツッコミが殺到していたのだ。とりわけ”タクシーで名前を描く”は、原作の”殺されるとは知らず、乗車相手(犯人)をサプライズで驚かせるつもりだった”という理由から変更したせいで、不自然なシチュエーションになってしまっていた。

 また、風間(木村)の指導に部下の心が折れかける展開や、事件を解決しても後味の悪さが残るシナリオの空気感が連ドラとしては重すぎて、

《教場0こんな終わり方か〜全部の話後味良くないよなぁ モヤッと感残るよなぁ…やからこそ物語としていいんかもやけど…》
《風間指導官周りは面白いんだけど、毎回事件の犯人のパターンがえぐいというか……解決はするけど後味がなんとも》

 といった声が、非常に多かったのだ。

 その結果、全話の平均世帯視聴率が9.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という、“キムタクドラマ初の全話平均1桁”を記録してしまったのは記憶に新しい。