■望月記者の質問に古市憲寿氏が苦言
9月7日の会見では、挙手をして司会者から指名された記者に対し、「1人1問」という制約がある中、望月記者は10分以上にわたって自身の考えを話したうえで、東山に「話していただきたいのは、東山さん自身がデビューする前にですね、ジャニーさんから、加害的なものを、他のメンバーを含めて、加害を受けたというご記憶があるのかないのか」という質問をぶつけていた。
さらに2005年に元ジャニーズタレントで幻の光GENJIメンバーとも言われる木山将吾氏が上梓した著書『SMAPへ―そして全てのジャニーズタレントへ』に書かれた東山によるセクハラ疑惑の内容を引用し、東山に対して鋭く追及していた。
9月28日配信の『デイリー新潮』で、社会学者の古市憲寿氏(38)は望月記者の「加害を受けたというご記憶があるのかないのか」という質問に対し、《一言で言って、非常に醜悪な発言だった》と問題視。
さらに《望月記者の質問は、下品な野次馬精神と暴走した正義感が、最悪の形で入り交じっていた。事件の真相を解明するという建前で、アウティングにもなりかねない行為をする。「それが記者の仕事だから」といえばそれまでだが、「東京新聞」は人権を重んじる媒体だったはずだ。大義のために個人の人権を侵害していいというなら、それは戦時のメディアと変わりがない》と厳しくコメントしている。
「鋭い質問でしたが、アウティングという側面もたしかにありました。望月記者はYouTubeの報道チャンネル『Arc Times』にも携わっていますが、YouTubeのためにずっとカメラも回していて、会見前はカメラマンとのひと悶着もありました。それに司会者に当てられていないのに勝手に発言や質問をしたりと、会見の邪魔をしていたような場面もたびたびあったんです。
彼女たちの場合、自らの仕事の最優先、YouTubeを通した自己PRの場としてあの会見を使っていたようにも感じられました。もちろん、人権問題に切り込んでいきたいという強い意思があったのでしょうが、彼女の発言に遮られて他メディア、視聴者が本当に聞きたいことが聞けないということもありましたからね……」(前出の夕刊紙記者)