■「公開処刑」を振り返って悔しさをにじませた鈴木おさむ氏
2016年1月にSMAP解散騒動が勃発した際、関係者やファンの間に大きな波紋を呼んだのが『スマスマ』生放送内での“公開処刑”と言われたメンバーの生謝罪だった。
番組の構成作家陣の中心にいた鈴木氏は2022年4月、フリーディレクターの三谷三四郎氏による人気YouTubeチャンネル『街録ch~あなたの人生、教えてください~』にアップされた動画内で、当時の裏側と『スマスマ』の最後の1年、そして最終回について赤裸々に語ったのだ。
『スマスマ』が終わると知らされたときについて鈴木氏は、「番組が終わるっていうよりかは、あれは解散。『SMAP×SMAP』が終わるというよりも、SMAPの解散が先に立ってたじゃない」としx、「だから『スマスマ』が終わるというよりも、SMAPが解散するっていうのが(2016年)8月に発表になって、当然、解散したら番組はなくなるだろうって思うわけじゃん」と振り返った。
番組内で5人のメンバーが解散騒動を謝罪したことについては「番組が終わる終わらないよりも、あの年の1月に5人で謝罪するみたいな放送があったじゃない? あれを放送してしまったというか。自分が構成のトップに立って、あの日の悔しさっていうか。俺、あの日の夜、飲みに行ったんだけど、悔しすぎて、1人で」と後悔の念を露わにしていた。
■「衝撃の謝罪放送」は視聴率30%をたたき出したが……
衝撃の謝罪放送は、世帯視聴率30%というとんでもない記録をたたき出した。普段は番組プロデューサーと視聴率について議論することが当たり前になっていたという鈴木氏だが、あの謝罪放送の翌日は鈴木氏もプロデューサーも特に言葉を交わさなかったという。
鈴木氏は「もう視聴率なんか……何だったら“(番組を)見るな”って思ってるから」と当時の心境を吐露。さらに「あの日の放送である意味終わってるのかなっていう」と漏らした。
この“謝罪放送”から約1年『スマスマ』は続き、2016年12月26日に最終回を迎える。しかし、最終回の4時間の特番のうちほとんどが過去のVTRの再放送で、新たに収録したのはメンバー5人で歌った『世界に一つだけの花』だった。
そんな中でも、鈴木氏は生放送のパートを設けようと提案。生放送で視聴者からFAXを募り、フジテレビの西山喜久恵アナウンサー(54)が読み上げるという番組構成となった。
しかし、その内容に「ツイッター見てたら《何だよこれ》って。《アナウンサーしかいないところにFAX募集して》って怒りの声がすごいあったんだけど」と苦情が殺到したという。
そうした番組構成になった理由について鈴木氏は「俺の中では最後に0.001%ぐらいの奇跡を信じてて。“誰か来ねえかな”って思ってたの」と、SMAPの誰かが最終回の生放送に現れてほしい、と願っていたと当時の心境も明かしていた。
「『スマスマ』に深く関わっていた関係者が、公の場で生謝罪と最終回の内幕を明かすというのは初めてのことでした。さらに鈴木氏は、昨年12月の『文藝春秋』(文藝春秋)で小説『20160118』を発表。“小説という体裁”でしたが、生謝罪の裏で起こっていたさらなる詳細を明らかにしましたよね」(前出のワイドショー関係者)