■不便過ぎた代行業者選び「選択の余地がない」

 業者の増加とともに乱暴な運転や交通事故といったトラブルは増えていたことがわかるが、実際に運転代行業者を利用し、トラブルに遭った経験があるという都内在住の会社員が明かす。

「友人と行った旅行先でレンタカーを借り、夜はそのレンタカーで地元の居酒屋へ。その帰りに運転代行業者を利用したのですが、めちゃくちゃ荒い運転。交通事故こそ遭いませんでしたが、平気で信号無視をしようとするので、口論になったことがあります。しかも料金も当初提示された金額より高かった。

 代行業者はその居酒屋で紹介されたところで、こちらに選択の余地がなかったというのが正直なところ。結局言われるままに払うしかありませんでしたが、居酒屋と業者が結託したビジネスなのかなあ、と後味は悪かったですね」

 運転代行ポータルサイト「運転代行おすすめガイド」を手がけた運転代行合同会社の小林尚貴氏も、代行業者選びに不便さを感じたのが開発のきっかけだったという。ポータルサイトとは、様々なコンテンツへの入り口となるサイトのこと。同ガイドの場合、運転代行業者の利用者と業者をつなぐ位置づけだ。

「業者によって料金や営業時間、接客の良さなど特徴が異なるのに、違いがわかりづらい。サイトがあっても見にくいし、結局電話しないと営業実態がわからない。業界全体として、ネットにかなり疎いんですよね。

 また自分が利用した時に満足度が低い業者に当たったこともあって、利用者の評価が分かればいいなと思ったことも、ポータルサイトを作ろうと思った理由の一つです」