■『フェルマー』は3番手以降の俳優陣も若者人気の高いキャストが並ぶ

「ダブル主演のお相手・志尊さんや、ヒロイン役の小芝風花さん(26)も人気ですが、それだけではありません。

『フェルマー』には最年少シェフ・乾孫六(いぬい・まごろく)役に板垣李光人さん(21)や、岳(高橋)のライバル・広瀬一太郎(ひろせ・いちたろう)役に細田佳央太さん(21)がキャスティングされていますが、この2人は若い層に圧倒的な人気を誇っているんですよ」

 板垣はジェンダーレス男子として人気だったが、『silent』やNHK大河ドラマどうする家康』と話題作の出演が続き『2023年上半期ブレイク俳優ランキング(男性編)』(オリコン調べ)で8位にランクイン。

 細田も、2022年2月の『日経エンタテインメント!』(日経BP社)による『飛躍が期待される次世代主演男優14人』に、高橋と一緒に選ばれている。

「『いちばんすきな花』と『フェルマーの料理』は、データ面で見れば、放送前から勝利が約束されたような、ある意味“最強のドラマ”ということですね。

 とはいえ連続ドラマは、俳優はあくまでも見てもらう最初の材料にすぎません。物語がつまらなければ初回切りされてしまうし、どんな話題作でも、裏番組に潰されてしまうこともある。

『いちばんすきな花』も、前評判は非常に高かったのですが、第1話のコア視聴率は2.5%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と、思っていたよりは低かった。同日放送の『秘密のケンミンSHOW極』(日本テレビ系)が2時間SPでコア視聴率が4.7%だったので、それに削られた形になりますね。ただ、シナリオや演出は『silent』と同様に評判が良いし、19日放送の第2話からが本当の勝負になりそうです」

『いちばんすきな花』の第2話が放送される10月19日、TBSでは『櫻井・有吉THE夜会』が「TBS新ドラマ 俳優大集結SP」と題した企画を放送する。『フェルマー』からは高橋、志尊、小芝が出演するため、図らずも『いちばんすきな花』との場外バトルのような構図になる。

 コア視聴率奪取のためのキャスティングの観点から見ると、今クールの2トップは『いちばんすきな花』と『フェルマーの料理』となるのだが、果たして、データ通りに両作品は好結果を残せるのだろうか。