■「Snow Manカレンダー」の売り上げは9億円!

 前出の夕刊紙デスクが続ける。

「ジャニーズには複数のグループがありますが、毎年、出版社が“持ち回り”で担当する慣例になっていました。グループAのカレンダーは毎年この出版社から出る、と決まっているわけではなく、今年はこの出版社がAを担当、この出版社はBを担当……といった具合に、業界内で担当持ち回り制が敷かれていたんです。

 出版不況に苦しむ出版社にとって、カレンダーの売上は非常に大きい。当然、グループの人気が高ければ高いほど、売上も大きくなるため、争奪戦になる。さらに予約制での販売なので在庫を余計に抱えなくてもいい。たとえばSnow Manのカレンダーは2690円ですから単純計算で9億円の売り上げになるんです。1商品で9億円はとんでもないですよね」

※画像は「Snow Man 2023.4-2024.3 オフィシャルカレンダー」の公式X(ツイッター)『@kodancalendar』より

 ジャニーズ事務所はこの“カレンダー利権”で出版社をコントロールしてきた。

「週刊誌の場合、ジャニーズタレントのスキャンダルなどを書くと“出禁”になってしまうこともあった。カレンダーも同様で、ジャニーズにとってネガティブな記事を掲載した出版社は、あまり人気のないグループが回されるような関係性だったんです」(前同)

 ジャニー氏の加害問題を20年以上前から追及してきた『週刊文春』を発行する文藝春秋はジャニーズのカレンダーとは無関係の立ち位置を貫いてきたこともあり、ジャニー氏やジャニーズタレントのスキャンダルをたびたびスクープしてきた。

「『週刊文春』と並ぶ“戦う週刊誌”と評される『週刊新潮』(新潮社)は、“ジャニー氏の闇”を積極的に報じてきませんでした。それは数年前からカレンダーを出すようになったからだともっぱらです」(同)