SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)の東山紀之社長(57)が、新たに設立するエージェント会社の社長就任を取りやめたことが10月30日に明らかになった。

 東山は、創業者のジャニー喜多川氏(享年87)による加害問題の救済及び補償に特化した会社として存続するSMILE-UP.の社長は続ける。年内での芸能活動引退を表明していたものの、補償業務の終了後、活動を再開する可能性も浮上している。

 東山に代わる新会社の社長には女優ののん(能年玲奈/30)がエージェント契約を結んでいるコンサルティング会社「スピーディ」の代表取締役・福田淳氏(58)が就任する見込みだ。

 既に所属タレントにも説明がされており、SMILE―UP.はスポーツニッポンなどの取材に「経営体制や社名などの詳細につきましては決まり次第公表する予定でおります」とコメントしている。

 日本大学芸術学部を卒業した福田氏は、東北新社などを経て、1998年にソニー・ピクチャーズテレビジョン・ジャパンに入社。2007年にはソニー・デジタルエンタテインメント・サービスの社長に就任。現在はスピーディの社長に就任しており、2016年に大手芸能事務所から独立したのんのエージェントを務めている。

※画像は福田淳氏の公式X(ツイッター)『@fukudadesuga』より

 福田氏はスピーディ社でハリウッド式のエージェント業務を行なってきた。2019年8月の朝日新聞のインタビューでは、次のように旧態依然としてきた日本の芸能界に苦言を呈していた。

《のんのようにテレビ業界からしめ出される人が二度と出てこないようにしなくてはならない。一部の古い芸能事務所の体質改善を望みます。そして、タレントの移籍の自由を芸能界に受け入れてほしい。芸能人の労務管理にもつながるため、公正取引委員会も支援するはずです》

《テレビ局の企画担当者は、誰が最初にのんや元SMAPの3人にオファーするか、勝負ですよ。そして局の上司の方々は、テレビマンの新しい企画に忖度(そんたく)せずに向きあってほしい。僕は才気あふれるのんや、元SMAPの3人をフックに、この芸能界の構造がもっと良くなってほしいと願っています》