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「猛烈なかゆさ」「半年後には10万匹に増殖」…“トコジラミ”駆除のリアル現場!“アパート全室が汚染”の「恐怖の繁殖力」【駆除現場写真あり】

【記事には、実際のトコジラミの糞や抜け殻が映る写真が掲載されています。ご注意ください】

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、「緊急事態宣言」が初めて発出されたのは2020年4月のことだった。それから3年が経過した今年5月、新型コロナはインフルエンザと同じ「5類」に引き下げられ、人も物流も再始動。円安を追い風にする訪日観光客はもちろん、国内旅行熱も戻りつつある。

「日本政府観光局によれば、23年10月の訪日観光客が約251万人で、コロナ禍後初めてコロナ前である19年10月の約249万人を超えました。11月の訪日外国人客数も19年10月とほぼ同数の約244万人となり、6か月連続で200万人を突破。

 なお1月~11月までの累計では約2233万人と、19年同期間以来4年ぶりに2000万人を超えています。ちなみに11月までの訪日観光客のうち、最も多いのは韓国からで617万人(19年比15.7%増)です」(民放キー局記者)

 活発化する人の動きと比例するかのように、急拡大しているのが「トコジラミ」の被害だ。

 人間の服やカバンにくっついて移動するトコジラミは早期発見が困難なうえ、驚異的な生命力と繁殖力をもつため、韓国やフランスを中心に世界中が大騒ぎ。日本でも東京や大阪では相談件数が過去最多となっている。

「体長5~7ミリほどの吸血昆虫で、シラミではなくカメムシの仲間。人間が夜寝ている間に血を吸うことから、“トコ(床)ジラミ”と呼ばれています。

 もともと日本にいたトコジラミは戦後撲滅されたのですが、00年頃になり、海外からの観光客やその荷物にくっつく形で、市販の殺虫剤が効かない“スーパートコジラミ”が侵入。それが日本でも生息地を拡大している。

 ペストコントロール協会によると、東京での相談件数は23年11月までに306件、大阪は307件。どちらも過去最多です」(夕刊紙記者)

※画像は「日本ペストコントロール協会」の公式X(旧ツイッター)『@JPCA1』より

 スーパートコジラミは、一度屋内に持ち込んでしまったらもう“アウト”。その場所が清潔か不潔かにかかわらず繁殖を続ける面倒な性質で、あっという間に一軒、アパート一棟まるごとトコジラミに侵されることもあるという。