■ヒット曲はないものの……“安心の中堅”が強いアミューズ

 その他、今年の出場者で目立ったのは大手芸能事務所アミューズに所属するアーティストだという。

「たとえば大泉さんに関しては、22年まで3年連続で紅白の司会を務めるなど、NHKに貢献しているという点で納得はできます。ただし23年にリリースしたのは10月31日配信の『あの空に立つ塔のように』のみ。この曲はビルボードジャパンの総合ソングチャート100位以内に入っておらず、ヒットしているとは言えません。

 15年連続16回目の出場となる福山雅治さん(54)も、23年の紅白出場歌手発表までにリリースしたのが22年12月の『妖』のみと、最新ヒット曲があるとは言えない状況です。ほかにも星野源さん(42)や女性3人組のPerfume、4人組バンド・エレファントカシマシなど、中堅・ベテラン勢でアミューズに所属、あるいは業務提携をしているアーティストの出場が目立つ印象はあります」(前出のKei氏)

 ただしKei氏は、「近年の紅白を見ていると、楽曲人気で選ばれるパターンと、ヒット曲がその年生まれたかとは関係なく世間の支持という意味合いで出場歌手が選ばれるケースがあるように思います」とも。

 その点において、アミューズは“中堅どころ”として、幅広い層に安心感を与えるアーティストが多く揃うプロダクションなのかもしれない。