■ソフトの使用ではデータ削除が十分ではないワケ
確実に記録媒体からデータを削除したいのであれば、記録媒体本体を破壊する他ないと三上氏は話す。
「ハードディスクやSSDにドライバーで穴を開けたりトンカチで叩けば、記録媒体が物理的に壊されるので復元は難しくなります」
池田議員の場合は、秘書が事務所内にあるパソコンをドライバーで破壊したと報じられている。つまりは、“かなり意図的”に事務所のパソコン内にある記録媒体を壊した可能性が高く、“超”悪質だと三上氏は指摘する。
「完全にデータを削除しようと考え、ドライバーで記録媒体を壊したのでしょう。非常に悪質です。ドライバーでパソコン内の記録媒体を破壊するのは、場所さえわかれば小学生でもできる。パソコンのネジを開いて、ハードディスクを分解して記憶媒体にドライバーを何度か突き刺すだけ。非常に簡単です」
誰でも簡単にできる方法で、データ削除を行った池田議員。それだけに一連の行動の悪質さは際立つ。削除したデータの代償は高くつきそうだ。
三上洋
東京都世田谷区出身、1965年生まれ。都立戸山高校、東洋大学社会学部卒業。テレビ番組制作会社を経て、1995年からフリーライター・ITジャーナリストとして活動。文教大学情報学部非常勤講師
専門ジャンルは、セキュリティ、ネット事件、スマートフォン、Ustreamなどのネット動画、携帯料金・クレジットカードポイント。
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