■高い演技力の川栄と高杉が医療ドラマを牽引

『不適切にもほどがある』以外にも、通常は特段強い枠ではないが、数字が上昇しているドラマもあるという。

川栄李奈さん(28)主演の連続ドラマ『となりのナースエイド』(日本テレビ系)ですね。

 本作は新人ナースエイド(看護助手)の主人公と天才外科医(高杉真宙/27)の医療サスペンスドラマ。“医療”と“サスペンス”という人気のジャンルに加えて、若い世代に人気の高杉さんや川栄さんのシリアスな演技も好評。2人とも非常に演技力が高いですよね。

 本作は特に“数字が取れない枠”と言われ続けている『水曜ドラマ』枠ですが、第3話(24日放送)のコア視聴率2.9%と、大善戦しています」

※画像は『となりのナースエイド』の公式X『@tonari_ntv』より

『となりのナースエイド』が放送中の日テレの「水曜ドラマ」枠は、大人気番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)、今期は3時のヒロイン福田麻貴(35)が主演の『婚活1000本ノック』が放送中の「水曜22時枠」(フジテレビ系)が裏被りしている視聴率激戦区。放送時間の遅さを踏まえても、『ナースエイド』の数字は高い。

 TBSの「金曜ドラマ」枠と、日テレの「水曜ドラマ」枠、“伏兵”2枠の数字が上昇している一方で、早くも「期待外れ」に終わりそうな気配を見せている枠もあって――。

「1つは、フジ『月9ドラマ』枠ですよね。以前からブランド力の低下が言われ、落ち目の枠でしたが、今期の永野芽郁さん(24)主演、お相手役が山田裕貴さん(33)の『君が心をくれたから』も、数字は伸び悩んでいます。放送前は堂々の“恋愛ドラマ”という点と、Z世代に大人気の永野・山田ペアによる作品ということで期待値は高かったのですが……」

『君が心をくれたから』は主人公の逢原雨(永野)が、朝野太陽(山田)の命を助けるために「五感」を差し出すことで始まるファンタジーラブストーリー。主人公の五感が失われていくシリアスすぎる展開は第1話から《見るのが辛い》という声が多く、第3話(22日放送)もコア2.5%と、天下の「月9」としてはかなり低い数字になってしまっている。

 もちろん、本作を切なくて泣ける恋愛ドラマとして評価する視聴者も多い。第4話(29日放送)では雨が太陽への恋心を捨てるために別の人が好きになったと噓をついたが、雨が太陽に語った別の人を好きになった理由が、太陽に告げていない「太陽が好きな理由」だったため、

《同じセリフの対比がすごい》
《君が心をくれたから 切なすぎる》
《同じ言葉なのに意味がまっったく違うのつらい》

 と、反響が続出している。