かつて、日本のドラマ界を力強く牽引してきたフジテレビドラマが今、深刻な危機に陥っている――。

「冬は寒いので、仕事が終われば家に真っ直ぐ帰る人は多い。そのため、家でテレビを、そしてドラマを見る人が多くて、1月クールのドラマは数字が好調になる傾向にあります。今年も各局、調子は悪くないのですが、フジテレビだけは“真冬の時代”になっていて……メイン5枠のドラマが軒並み爆死という、目も当てられない状況になっています。

 看板の“月9ドラマ”のブランド力低下が以前から指摘され続けていましたが、現在放送中の永野芽郁さん(24)の主演ドラマ『君が心をくれたから』も数字は芳しくありません」(ドラマ制作会社関係者=以下同)

※画像は『君が心をくれたから』の公式X(旧ツイッター)『@kimikoko_fujitv』より

『君が心をくれたから』は、フジテレビの看板である「月9」枠で放送中の作品。主演が永野、お相手役が山田裕貴(33)と、圧倒的な若者人気のある俳優を起用し、内容も王道のラブストーリー。放送前は大きな期待があったのだが――。

「ファンタジー作品ですが、“主人公の五感が失われていく”というシナリオがあまりも重くて、“見るのが辛い”と離脱してしまった視聴者も多くて……。現在、テレビ界が最重要視している13~49歳のコア視聴率も第4話(1月29日放送)は2.1%。月9という枠を考えると、非常に厳しい数字です」

 一方で、『君ここ』はリアルタイムの数字が取れない代わりに『TVer』のお気に入り登録数が101万人を突破(2月5日時点)。これは1月クールのフジドラマトップの数字である。泣ける恋愛ドラマとしてファンも決して少なくはなく、

《話数ごとに泣ける見逃し配信で見てるんだけど1人部屋で泣きまくってる》
《滝レベルに泣ける》

 といった声も多い。

「2月5日の第5話では、ようやく永野さん演じる逢原雨の気持ちが、山田さん演じる朝野太陽に伝わる展開となり、再び視聴者からは“大号泣”という声が多数上がっています。

『君ここ』の視聴率が伸びないワケ――“仕事で忙しい”とか“休日明けの月曜夜には重すぎてキツい”とか、多くの理由が言われていますが、同ドラマが刺さっている若い世代は“リアルタイムでドラマを見る”という習慣が薄れているのが大きくありそうです。『君ここ』のリアルタイム視聴率の低さと、TVerの数字のギャップは、それを如実に感じさせます。

 そして、そんな低調な数字の『君ここ』の後のドラマも、相当厳しいことになっていますね……」

 月9の後、フジテレビでは月曜10時枠の連続ドラマが放送されている。今期は、奈緒(28)ととんねるず木梨憲武(61)のダブル主演ドラマ『春になったら』だ。

※画像は『春になったら』の公式X『@haru_ktv』より

『春になったら』は、3か月後の春に結婚する娘と、余命3か月の父親の姿を描く、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ。木梨は余命を感じさせない“明るいお父さん”であるほか、コメディタッチのシーンも多いのだが、

《月9と月10のドラマ内容どちらも重いこんなん毎話泣いちゃうよ》
《月9と月10なぜに切ないの並べた〜春になったらは笑いもあるけど基本内容が切ない》

 と、『君ここ』と『春になったら』の2連続は重い、という声も目立つ。