■「パワハラ秘書・バカ息子」にモデルがいる!?

「演じた田口さんは背が高くて恰幅の良い体型ですが、見た目を含めてそっくりな秘書が永田町にいるんです。その人もパワハラ系でして……ものすごく似ているので、秘書仲間たちとは“あの人が虻川のモデルなんじゃないか”と語り合うくらい(笑)。ただ、最終的に追放になったドラマと違って、その人は現役ですけどね」

 また、草なぎ演じる主人公が復讐を決意するキッカケとなったのは“息子が突き落とされた”ということ以上に、“その件を『事故』として処理するように『闇の力』が働いてもみ消しが図られそうになったから”だが、ここも非常にリアルだという。

「鷲津のケースとは異なるのですが、描かれている“闇の力”は本当にある、と実感する出来事がありました。

 それというのも、秘書仲間には捜査当局からやってもいない罪をなすりつけられそうになった人がいるんです。“冤罪を着せられる”とドラマ内の“事件を隠蔽される”。内容は逆のような感じですが、“闇の力”が動いていると考えられる点では同様。そうした“永田町の闇”を描いているのは、本当にリアルですよね」

 さらに、第4話での

 “失脚した犬飼大臣(演:本田博太郎/72)が息子で秘書官の俊介(演:玉城裕規/37)に地盤を継がせようとする。しかし、カネ遣い、女性関係などあまりにも態度の悪いバカ息子だったため最終的に幹事長(演:岸部一徳/76)に見捨てられる”

 という描写についても「実は似た出来事はあった」と神澤氏は明かす。

「本当に同じような話がありました。与党である自民党の大物議員が引退を考えていて、息子に選挙に立ってもらい、議席を継いでもらうつもりだった。

 ところが、党内調査の結果、その息子が不倫していることが発覚。この件が幹事長に報告されて、”お前の息子不倫してるじゃないか。こんなのバレたら選挙負けるから息子は出せない”と言われて、他の候補者が擁立されることになった――。そんな出来事があったんです。

 また、こういうのを全部決めるのが幹事長であるのも、やはりシンクロしていますよね」