日本サッカー協会は3月14日、北朝鮮との2026年W杯アジア2次予選2試合(3月21日、26日)に向けた日本代表メンバー26人を発表。2月に性加害疑惑が報じられた仏リーグ、スタッド・ランス所属の伊東純也選手(31)が選外となり、一部のサッカーファンは大荒れの様相を呈している。
森保一日本代表監督(55)は会見で選外の理由を「純也の件に関しては一言でいうと、彼を守るために招集しなかったという判断を私自身がした」と話した。
「フランスリーグでプレーしているし、我々も彼のパフォーマンスと状況を踏まえて、招集は可能だし、招集したいと思っていた」としつつも「しかしながら、彼を招集した場合に、日本でどういう環境になるか想像したときに、彼が落ち着いて生活できる、落ち着いてプレーできる環境にはならないことを私は想像している」と説明。
さらに「彼だけではなく、チーム全体が落ち着いて活動できる環境にはならない。いろんな方が関心を持たれていると思うので、そうなったときに、彼の大切にしている家族の方々も考えると、今は招集しないほうがいいと判断した」と語った。
会見に出席した山本昌邦ナショナルチームダイレクター(65)は「JFA(※日本サッカー協会)としてはスポンサーなど含めて、招集は可能だったのか?」と問われ、「我々も一刻も早くプレーができる環境を整えたいと思っています。その中で当然、専門家のご意見もうかがわなければいけない。サッカー協会としてどう対応するか議論は深く進めています。今回はこういう決断になりました」と回答した。
伊東選手を巡っては2月1日発売の『週刊新潮』(新潮社)が、2023年6月に大阪市のホテルで酒に酔った状態の2人の女性A子さん、B子さんに対し、自身の専属トレーナーとともに同意のない行為に及んだと報じ、世間に衝撃が走った。
女性らは大阪府警に刑事告訴を行なって受理された。一方の伊東選手も代理人である加藤博太郎弁護士を通じて、告訴した女性を「虚偽告訴罪」で“逆告訴”し、2億円の賠償を求める民事訴訟を起こしている。
「アジアカップ・カタール大会開催中のこの報道で、伊東選手が大会から離脱することになり、絶対的な優勝候補と見られていた日本代表は準々決勝で敗退。ファンは大荒れでしたが、今回も伊東選手が選外となって不満が噴出しています」(スポーツ紙サッカー担当記者)