■6月を乗り切るための対処法……酒が要注意のワケは

 症状としては疲れやすい、だるい、眠れないといった体の不調や、やる気が出ない、気分が落ち込むなど精神的なものがあるという六月病。前出の木村医師は六月病の原因として「自分の体の調子を“知る”ことが大切だ」と話す。

「不調だなと思ったら、その原因がどこからくるのか探ります。仕事の量なのか人間関係なのか、あるいは雨だから調子が悪いのか。自分の置かれている環境を見つめてみて、不調の原因を把握することが重要です。

 なんとなくルーティンで出社して、帰宅して寝るという人が多いとは思いますが、体のコンディションは毎日違うもの。気持ちのうえでは頑張りたいと思っていても体は疲れているということがよくあります。自分で体の疲れを認め、休息をとりましょう」(木村医師)

 不調を改善するコツは「食事と睡眠」だ。

「まずは生活リズムを整え、食事をきちんと摂る。“幸せホルモン”であるセロトニンを増やすためには必須アミノ酸のトリプトファンを含む食べ物を摂取する必要がある。もし気をつけられるのであれば乳製品やバナナ、大豆製品を日常の食事に混ぜるのがおすすめです。

 疲れているときにお酒を飲みたくなる人もいると思いますが、飲みすぎには注意したほうがいいですね。お酒とうつは相関関係があることが指摘されていて、常にたくさんお酒を飲んでいる状態だとうつの症状を招いてしまいますし、睡眠の質も悪くなります」(前同)

 また、「入眠時間も重要だ」と木村医師は話す。

「しっかり睡眠時間を確保することは大事ですが、土日に昼過ぎや夕方まで寝るような生活は避けましょう。規則正しい生活をしないと自律神経が乱れてしまい、体のだるさも抜けません。たくさん寝たいときは、夜早く寝ることです」(同)