■草なぎが「現役J」なら小野は出演していなかった!?

 蛯沢(杉野)は兄の復讐のために議員秘書になったが、実は鷲津(草なぎ)も蛯沢の兄が過労死した遠因を作ってしまったかもしれない……ということを現段階で蛍原1人だけ気付いていたり、今後も小野演じる蛍原は重要なキーパーソンになることに違いない。

「間違いなく『罠の戦争』は小野さんの代表作の一つになると思われますが、彼女の『罠の戦争』出演の裏側には、“大人の事情”が影響していたのでは、となっていますよ」

 そう話すのは、ドラマ制作会社関係者。そして、『罠の戦争』のキャスティングの裏側についてこう続ける。

「草なぎさん主演の『罠の戦争』に対しては、芸能界の大手の2つの芸能プロダクションから“キャスティングNG”が出てしまっていたんです。つまりそれは、所属する俳優や女優を“出せません”ということですが、その背景にあるのは、今なお力強く存在する“忖度”ですよ」(前同)

 2016年末のSMAPの解散から6年が経過し、2019年7月にはジャニーズ事務所に公正取引委員会の調査も入った。それ以降は、ジャニーズ事務所がテレビ局などに圧力をかけるようなことはいっさいなくなったと言われているが、そうであっても、新しい地図ほか“辞めジャニーズ”との共演の際には、「その後のジャニーズさんと仕事しづらくなってしまうリスクが怖い」という忖度が発生して、タレントを出し渋る芸能プロダクションは珍しくない。

「実際のところ、ジャニーズサイドは、草なぎさんとはなんのわだかまりもないと言われますが、それでも周囲が感じてしまう“忖度”は存在します。そして“辞めジャニ”の中でも、壮絶な解散騒動があった元SMAPで、かつ人気が桁違いの新しい地図3人の作品には、最も強力な“忖度”が発生すると言われています。

 ですので、『罠の戦争』に話を戻すと、もし草なぎさんがまだジャニーズを辞めておらず、現役ジャニーズタレントとして同作の主演を務めていたら、小野さんはキャスティングされていなかったのでは、とも言われていますね……」(前同)

 まだまだ強く残る“ジャニーズ忖度”。しかし、素晴らしい演技を見せてくれている草なぎ、そして小野の前では、そんな芸能界の事情はちっぽけなものに思えてくるのだが――。