■みそラーメンランキング
しょうゆと並ぶ王道の味は、北の大地で誕生した。
「旭川のしょうゆ、函館の塩とともに“北海道三大ラーメン”に数えられる札幌みそラーメンは、54年創業、『味の三平』(札幌市)が元祖と言われています」(前出のはんつ氏)
そんなみそラーメンを全国区にしたのが、第3位の『どさん子ラーメン』だ。「創業者の青池保氏は、デパートの北海道物産展で札幌みそラーメンに出会い、その味に感動。68年に1号店を開業して、70年代には全国1000店舗超まで展開し、昭和のみそラーメンブームを巻き起こしました」(前出のグルメ誌ライター)
同チェーンは現在、みそにこだわった『どさん子』にリブランド、そこで提供中のどさん子味噌 赤練(780円)が評判だ。
「スープは、北海道の赤みそ“紅一点”をはじめ、数種をブレンドした特製みそを使用。ガツンと濃厚なスープと、北海道産小麦100%の極太ちぢれ麺を合わせた、男性好みの一杯でした」(前出の山本氏)
また、同店はチェーン店ながら、各店それぞれに個性があるのも特徴で、
「特に、東京の亀有南口店は大人気です。王道の味噌ラーメン(700円)の他、中華の一品料理が充実していて、店内は晩酌をする常連客でにぎわっています」(前出のはんつ氏)
第2位は、『麺場 田所商店』。国内170店舗に加え、海外にも進出。アメリカのニューヨーク店は、5年連続ミシュランガイドに掲載された人気店だという。
「創業者の田所史之氏の実家が、福島県の味噌醸造所という背景から、“北海道みそ”をはじめ、5種の熟成みそを使ったラーメンを提供しています」(前同)
どの味を注文するか迷うが、やはり、オススメは王道の北海道味噌らーめん(869円)だという。
「甘く香り豊かで、トロッとした口当たりのスープが、麺に絡んで絶品。また、フライドポテトがのっていて、これがまたスープとよく合います。サイドメニューに、北海道みそを隠し味にした味噌唐揚げ(539円)があるので、一緒に食べてみてください」(同)
■1位はあっさりスープが特徴
第1位は、『くるまやラーメン』。東北・関東地方を中心に高い人気を誇る、老舗ラーメンチェーンだ。
「1968年の創業で、当初は、大きなバスを改装したラーメン屋台をしていたことから、“くるまや”という名前がつきました」(同)
前出の山本氏は、看板商品の味噌ラーメン(780円)を推薦した。
「あっさりとしたスープで、炒めた野菜の甘さを感じられる、往年のみそラーメンファンにはたまらない味。また、バターや納豆などのトッピングが豊富なので、何度も通って、自分好みの一杯を見つけるという楽しさがあります」
また、くるまやラーメンの代名詞が、真っ赤な“辛みねぎ”。それを載せた、ネギ味噌ラーメン(1010円)も一食の価値あり。
「ニンニクの効いたみそスープに、ラー油で真っ赤にコーティングされたネギを浸しながら食べると、汗をかきながら麺をすする爽快感が味わえます。暑い季節こそよりおいしいです。さらに、くるまやは半ライス無料サービスがあるので、ラーメンおじやにするのもオススメですよ」(前同)
みその数だけ味がある!