7月26日に開幕し、8月11日まで催されるパリ五輪。実施されるのは32競技・329種目で、日本でもさまざまな選手たちの活躍に期待がかかる。そんな中、ひと際高い注目を集めるのは新競技となる『ブレイキン』(8月9日~10日開催)だ。

『ブレイキン』は『ブレイクダンス』とも呼ばれ、1970年代、米ニューヨークを中心にヒップホップ文化とともに広まったストリートダンスの1種。地面も使うアクロバティックな技が特徴で、音楽にのせてダンスを見せ合うバトル文化も生み出し、若年層からの指示は熱い。

【日本代表選手】

 新競技となる『ブレイキン』。この競技界で日本は強豪国だ。代表は男女2人ずつで、男子は22年世界選手権2位、23年同3位で日本のブレイキンシーンを引っ張るShigekix(半井重幸=22)と、23年にブレイクダンス世界最高峰の『FreeStyle Session World Final』で優勝、24年はジャパンオープン優勝、全日本選手権準優勝と快進撃を続けるHiro10(大能寛飛=19)。なお、Shigekixは日本チームの旗手を務めた。

 女子は21年世界選手権優勝、22年同3位、23年同2位のAyumi(福島あゆみ=41)と、18年『Red Bull BC One』B-GIRL部門初代王者で22年世界選手権優勝のAmi(湯浅亜実=25)が出場する。

【ルール】

『ブレイキン』の大きな特徴は、音楽担当のDJと進行を行なうMCが存在することだ。選手は事前に楽曲を知らされないまま即興でダンスを披露し、技術とオリジナリティを表現しなくてはならない。

 パリ五輪では男女各16人の選手が1対1でバトルを行ない、5人いる審査員はそれぞれ「技術性」「多様性」「完成度」「独創性」「音楽性」という5つの基準に基づいて採点する。