■松本人志本人が“名指し”で聞いた

 過去には松本本人が太田を、『M-1』の審査員を巡って“名指し”したこともあった。

 2022年9月放送の『FNSラフ&ミュージック』(フジテレビ系)で、松本が「『M-1』の審査員とかやらへんの?」と呼びかけ、太田が「やらないですよ! 審査員なんてできないですもん。どうせボケちゃうし。こういう空気になっちゃうし。絶対、我慢できないもん。1点とか入れちゃう」と断わりを入れる場面があった。

「太田さんは断わりましたが、当時は松本さんが健在だったわけです。ただ、今年は緊急事態ですからね。太田さんは毒舌ですし、破天荒な芸風がウリではありますが、なんだかんだ言って優しいし、お笑いの未来、漫才の未来を真剣に考えている人でもある。

 松本さんと同格かと言えばそれは違うのでしょうが、誰もが知っているメジャーなタレントでもある。それに加えて大きいのが“バリバリ現役”であること。月1回の事務所ライブには新ネタを下ろしますし、テレビ番組で漫才を披露するなど、いまだちゃんと漫才師ですよね。

 過去には共演NGで犬猿の仲とも言われた両者ですが、今や松本さんも太田さんのお笑い愛や漫才愛を買っている。だからこそ松本さんも直接、太田さんに“『M-1』の審査員とかやらへんの?”と聞いたのではないでしょうか」(前出の芸能プロ関係者)

 しかし、太田は賞レースの審査員は「絶対にやらない」とたびたび公言してきた。22年5月放送のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)では、おぼん・こぼんから漫才コンテストの審査員のオファーがあったものの断ったと明かし、「お笑いの評価はしたくない」「俺は審査員やらない主義だから」と話していた。

 前出の芸能プロ関係者は続ける。

「『M-1』側も漫才愛のある人を審査員に起用していますよね。上沼恵美子さん(69)が勇退し、海原ともこさん(48)が後釜に座りましたが、海原やすよ・ともこも関西では超人気の漫才コンビですし、当然評価も高い。何より芸人たちからその実力が認められている。

『M-1』側も太田さんの漫才愛を知っています。松本さんが間に合わない場合――内村さんに『KOC』の審査員長のオファーをするという話が出ているのと同じように――太田さんに審査員のオファーをするのではないか、と関係者の間では話されています。

“1点とか入れちゃう”と言っていた太田さんですが、『M-1』は芸人の人生を左右する賞レースですからね。いざとなったらしっかりと審査員を務め上げてくれるのではないか……でも、やはり太田さんならめちゃくちゃなことにもなりそうで、各組の採点に関しては全く見えないですが、漫才のことを愛している太田さんがそこにいるというだけで、話題性も含めて『M-1』には大きなプラスになるのではないでしょうか」(前同)

 文春との和解間近報道が出る松本は、『M-1』決勝までに復帰できるのだろうか。一方で、審査員を拒否していた太田が緊急登板する――そんな展開も……。