日本テレビが2025年4月クールの連続ドラマの制作を中止したことが9月30日に明らかになった。
東京・汐留の同局で行なわれた定例社長会見で副社長の福田博之氏(63)は「4月に放送するつもりで進めていた制作を中止した事実はある。ただ、今までも予定していたものを変えることは編成上の問題で何度もありましたので、今回、特に何かを申し上げることはない」と報告。
理由については明かさなかったが、「『セクシー田中さん』の教訓につきましては、すでに公開させていただいているドラマの制作指針に則って適切に制作作業を行なっています」とコメントした。
中止になったとされるドラマは、共演作が話題を呼んだ人気俳優と女優のコンビで、大手出版社の人気漫画が原作だったと複数のメディアが報じている。9月30日配信の『スポニチアネックス』によると、ドラマの内容を巡って原作者・出版社サイドとドラマ制作サイドで調整がつかなくなり中止に至ったという。
「昨年3月公開の映画『シン・仮面ライダー』で共演した池松壮亮さん(34)が主演、浜辺美波さん(24)がヒロインのドラマが予定されていたといいます。天才経済学者が、経済弱者を騙すペテン師を騙し返す、といった“経済”がメインで、大手出版社から原作本が出ているエンタメ作品です。
ただ、原作者・出版社サイドと日テレサイドの調整がつかずに制作中止に至ってしまったと。日テレが早々に制作中止を決めた背景には、やはり『セクシー田中さん』(日本テレビ系)問題の反省があるからでしょうね」(制作会社関係者)
日本テレビでは23年10月クールに小学館の漫画作品『セクシー田中さん』を実写ドラマ化したが、原作改変の大騒動があり、今年1月に原作者の芦原妃名子さん(享年50)が急逝するという事態に。
原作者軽視とも思える制作過程が明らかになり、日本テレビに批判が殺到。同局は原作のある作品の映像化を巡って制作過程について7月に指針を発表し、制作過程を見直すことになった。
日テレドラマには何かとネガティブな話題が多いが、タレントを送り出す芸能プロダクションに勤める人たちは、「4(日本テレビ)・5(テレビ朝日)・6(TBS)・8(フジテレビ)」といった民放キー局のドラマについてどう見ているのだろうか。
ある芸能プロダクションマネジャーはこう話す。
「個人的には、日テレのドラマは4局の中ではっきり言って一番下、言葉を選ばす言うと“最悪”という評価ですね。マネジャーたちの間でもよく“クオリティが低いよね”と話していますよ。タレントによりますが、ギャラも主要民放キー局では一番安いですからね。
ただ、ドラマの情報、予告がよく放送で流れますし、番宣で情報番組やバラエティ番組に出演する機会も多く、俳優の露出量は増えます。“活躍してる感”“売れている感”は出るのですが、肝心のドラマの質が低いですよね」