お湯を注いで、すぐに食べられるカップそば。
最近は、忙しい大みそかにピッタリと、カップそばで年越しをする人も多いのだとか。
「カップそばの魅力は、安さと手軽さですが、近年は味も向上しています。定番から本格派まで、さまざまな商品が出ていて、中には、お店と遜色ないレベルの商品も登場しています」
こう力説するのは、インスタント麺の専門店『やかん亭』(大阪府)の代表で、食文化研究家の大和イチロウ氏。今回は、同氏協力のもと、コンビニやスーパーで買える商品を実食調査。その中から、よりすぐりの5品を紹介しよう。
まずは、『どん兵衛 天ぷらそば』(日清食品)から。
「今年から、麺とツユ、具が“ぜんぶ東西分け”になり、よりおいしくなりました。特に、かき揚げの天ぷらは、東はゴマ油、西はエビと揚げ玉が効いていて絶品です」(大和氏=以下同)
年末恒例のCMもあり、今や、年越しそばの定番に。
「『どん兵衛』のCMといえば、山城新伍さん、川谷拓三さんの、でこぼこコンビが長らく務めていました。 一説によると、刑務所の年越しそばにどん兵衛が出ていたので、ヤクザ映画でおなじみの2人がCMに起用されたそうです」
そんな『どん兵衛』と並ぶ、老舗ブランド『緑のたぬき 天そば』(東洋水産)は、つゆの味が格別。
「だしといえば、かつお節を煮出して作りますが、『緑のたぬき』には、粉砕したかつお節そのものが入っています。カップのふちに粉末が付くほど濃厚なので、麺をすすったときに感じる風味が、特にすごい!」