奇跡の9連休と呼ばれ話題になっている年末年始。なんだかんだ言っても、一番の楽しみは、家でゆっくりゴロゴロしてテレビでも見て過ごすことだろう。

 コラムニストで映画ドラマライターの今祥枝氏は、今年のドラマ界をこう評する。

「動画配信サービスが普及したことで、世界中の作品が見る側にとってより身近になってきました。言語や文化の違いを越え、内容の良さが評価されたレベルの高い作品が見られるようになりました」

 そこで、思わずイッキ見してしまうこと必至の話題のドラマ10作品を紹介していこう。

 まずは国内の作品から。今年はなんといっても『不適切にもほどがある!』。略して「ふてほど」が、2024年の流行語大賞に選ばれた話題作だ。昭和を舞台に、ひょんなことから主人公が2024年にタイムスリップする破天荒なヒューマンコメディだ。

「地上波ギリギリの表現が痛快。爽快感があります。今の時代に息苦しさを感じている人はスカッとできてオススメです」(今氏)

 続いてNetflixから『地面師たち』。土地の所有者になりすまして売却をもちかけ、多額のお金をだまし取る詐欺を行う「地面師」の犯罪を描く作品だ。

「配信コンテンツのドラマ最適解の作品です。地上波っぽくもなく過激すぎない。視聴者を誰も振り落とさず、力の入れ方のバランスがいい、見やすい作品です」(前同)

 お次は『極悪女王』(Netflix)。1980年代に悪役レスラーとして人気を誇り、女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本の半生を描いた作品だ。

「こちらも、国内のある特定のジャンルに特化したドラマとして一つの最適解を導き出していると思います。好きな人が感情移入しやすい作りです。地上波では出来ないビジュアルの過激さは配信動画ならではですね」(同)

■スター・ウォーズ最新作は初心者でも楽しめる

 カジュアルに休日を楽しみたいという方には『推しの子』(Amazon Prime Video)などいかがだろう。大ヒット漫画を大胆に実写化。娘を亡くした医師が、伝説的アイドル・アイの子供として転生。自身やアイの死の真相に迫っていく。

「キャストが魅力的で引き込まれますね。芸能界のリアルな裏話や人間ドラマなど、大人が見ても楽しめるストーリーです」(同)

 時代劇なら、Disney+から配信されている『SHOGUN 将軍』しかない!陰謀と策略が渦巻く戦国スペクタクル・ドラマ。米国のテレビ業界で最も権威があるエミー賞の他、多数の賞を受賞し海外でも話題を集めている。

「世界的なスーパーヒット作です。日本の時代劇に対するリスペクトと文化を発信しようという思いを感じます。世界の最前線をリードする作品で今年を象徴する一作です」(同)

 同じくDisney+でオススメなのが、『スター・ウォーズ:スケルトン・クルー』。ご存じスター・ウォーズ・シリーズの最新作。ジュード・ロウ演じるフォースを操る人物と4人の子供たちの冒険が描かれる。

「初心者が見ても楽しめる新しい『スター・ウォーズ』です。子供が主人公だからこそ感じる冒険と友情に、心を動かされること間違いなしです」(映画誌記者)